ー第9話ー ページ8
「…なんて言うか、バカ。」
前を歩いていたそらるさんはこちらに背を向けたまま言った。
「…え？」
「バレバレ。」
そらるさんがこっちを振り向こうとする。
「やめて！」
そらるさんはピタッと止まった。
「…振り向かないでください。」
自分でも声が震えてるのがわかる。
なんで涙なんか出てくるんだよ。
とまって……お願い…
「振り向かないから、何があったのか教えて。」
「あ、の…夜、外に引っ張り…されて、蹴られたり…殴られ、…で、こわ…くって、っ…痛くって…」
途切れ途切れになりながらもなんとか話した。
すると、そらるさんは何も言わずに僕を抱きしめた。
「え…そ、そら…」
「見ない、見ないから…泣いてもいい。」
そらるさんは、なんでそんなに僕に優しいんだろう。
せっかく我慢してたのに、そんなこと言われたら…
その時は、子供みたいに泣いた。
「ほんとは…知られたくなかった…んです。」
僕とそらるさんは背中合わせに座って話した。
「…なんで？」
「そ、それは…怖かったから、です。…き、らわれるのが。」
「はあ〜、バカだな。」
うっ、すみません。
「嫌うわけないだろ。」
また、泣きそうになったけどなんとかガマンした。
まだもう一つ、そらるさんに言いたいことがあったのを思い出す。
「あの、そらるさん。もう一つ、聞いてくれませんか。」
そらるさんは何も言わなかったけど、その代わりに背中に少しだけ体重をかけた。
僕はそれが「いいよ」と言っているような気がしたので話を進める。
「今まで、突然の眠気が来てそらるさんと別れるたびに思ってたんです。」
「次眠ったとき、そらるさんはいないんじゃないかって。」
目が熱くなる。
「どんどん、眠るのが怖くなって。」
「そのうち1人になるんじゃないかって…」
1人になったら、そらるさんがいなくなったらってずっと考えてた。
怖くて怖くて仕方がなかった。
「笑っちゃいますよね。眠るのが怖いなんて。」
だけど、僕が思ってた言葉とは全く違うことをそらるさんは口にした。
「いや、わかるよ。」
「え…？」
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瑞飴(プロフ) - 蒼空さん» ありがとうございます！！！出会った後ですか……。気が向いたら書いてみますね！！！ (2018年6月23日 19時) (
レス) id: 621dce32e3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 感動しました…是非最後出会った時を見たかった…これからも頑張ってください (2018年6月23日 17時) (レス) id: 7afeae3c45 (このIDを非表示/違反報告)
瑞飴(プロフ) - 殿厨。さん» コメント！ありがとうございますっ！！そうなんですか！！泣いて、って泣いて！？え！？大丈夫ですか？！ (2017年9月18日 22時) (レス) id: 621dce32e3 (このIDを非表示/違反報告)
殿厨。 - え、、、泣いちゃったよ、、、感動作だよ、、、 (2017年9月17日 19時) (レス) id: 3323326224 (このIDを非表示/違反報告)
瑞飴(プロフ) - えりさん» うわぁぁぁぁああああ！！ほんとですか！？嬉しいです！！ありがとうございますっ！！そうなんですか！！私も好きですw面白いと言って頂けて嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年9月9日 19時) (レス) id: 621dce32e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞飴 x他1人 | 作成日時：2017年8月27日 23時
