3話 ページ3
「でさ、あのハゲ頭ってば私のことなんだと思ってるのかな」
『ハゲ頭って校長?』
「そう。権力者だからって私をこき使ってさ〜。私、養護教諭なのに」
『先生も大変なんやな』
「大変だけど、毎日飽きることはないの。かわいい生徒が私のところに助けを求めてきてくれるから。
まあ、遊びに来る子とかサボりの子も多いけどね?」
こういうとこは大人。
けどさっきまでの先生はこどもみたい、というか俺らとさほど変わらんかった。
『そうなんや』
「あ、もう陽が落ちちゃうね。坂田くんも帰ろ」
『ほんまやな……うん、帰るわ。じゃあまた来週?』
「来週の放課後、また屋上で。気を付けて帰ってね」
陽が落ちるのを合図に、俺たちは解散して来週の約束をする。
そしてまた、同じ場所で一週間のことを振り返りながら夕陽を見る。
いつのまにかそれが当たり前になっていて、先生との放課後が生活の中に存在していた。
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翡翠琥珀@さぶさぶ - 強がりネコさん» ありがとう!!ちょっとあえて放課後のさかたんサイドだけで進めてみたんだよね〜。切ない感じ伝わったみたいでよかった!交わらないってのは自分でもしっくりきた笑ありがとう〜お楽しみに! (2020年4月26日 18時) (レス) id: ac599aef06 (このIDを非表示/違反報告)
強がりネコ(プロフ) - 今回も良かったです!!なんか、ずっと赤い夕日の光に包まれたみたいな感覚でした…頭の中が赤いんですけど笑これから二人とも、違う道を進んで大人になってくんだなぁって思いました…交わらないって言葉がなんてしっくり来るんだ!!他の作品も待ってまーす! (2020年4月26日 2時) (レス) id: 6b22ebfd9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠琥珀 | 作成日時:2020年4月24日 4時