カレカノごっこ5【梅原裕一郎】

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そうだ…私あの時祭りに行けなかったんだ
謝ろうとしたけど聞いて貰えなくて…それから一度も話さないまま卒業しちゃったんだ


私は中学からは私立だったから菅谷くんに会うことは無かった


…だから菅谷くん私の事嫌いになったんだ
私が約束を破ったから…









貴方「ごめんなさい…あの時行けなくて…」


工藤「…別に。そんな事怒ってない」


貴方「えっ…じゃあどうして…」


工藤「俺が話しかけたり遊びに誘ったりするの迷惑って思ってるって聞いたから」


貴方「え？」


工藤「俺の事嫌いだったんだって？」


貴方「そんな事言ってないよ？」


工藤「は…」








「どういう事だ？」という様な顔の工藤くんに対し私は首を傾げた








貴方「工藤くんの事嫌いじゃないしむしろずっと感謝してたんた、こんな私を遊びに誘ってくれて。工藤くんのおかげで少しの間だけ学校生活が楽しかったから」


工藤「は…？だって…早川が本人から聞いたって…！」








工藤くんが元クラスメイトである早川さんに身を乗り出して聞くと彼女は肩をビクッと上げて泣きそうな顔をしていた

どういう事…？








工藤「あの日…夏祭りの日、「日辻さんが菅谷くんの事嫌いって言ってたよ」って言ったよな！？」


「あ…えっと…っ」


工藤「俺が話しかけたり遊びに誘ったりするの迷惑だって言ってたって！」


貴方「私…そんな事言って無いよ…？」


工藤「そんな事言うはず無いと思って本人に直接聞こうと思ってあの日待ってたけど来なくて…！本当だったんだって思って…！」


貴方「ごめんなさい…！あの日行こうとしてたんけどお父さんにダメって言われて…次の日謝ろうとしたけど聞いて貰えなくて…」








行けなかった事は事実だから頭を下げて謝罪をすると工藤くんは目を見開いて私を見つめた後早川さんに顔を向けた







工藤「早川！」


「っ…ごめんなさい！私…菅谷くんの事好きだったの！だからあの日菅谷くんが日辻さんを誘ってるの見てつい…っ本当にごめんなさい…！」


貴方「…」








涙を流して謝る彼女を呆然と見つめた
そうだったんだ…
だから次の日謝ろうとした私を無視したんだ…

そりゃそうだよね、自分の悪口言われてる相手にドタキャンされたんだから
信じてもしょうがないよ








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