四角関係

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時間が経ち咲紅やクラスメイトが教室に入ってくれば一気に騒がしくなり


先に行かれたことでぶーぶーと文句を言う咲紅とそれを宥める飛貴



なんだ、いつもと変わらないじゃん




そんな事を考えていれば1日なんてあっという間で気付けば放課後を迎えていた




今日はバラバラに帰る日らしく 提出課題を済ませようと放課後に教室に残ることにした




スラスラと問題を解いていれば結構な時間が経っていて 1度大きく伸びをしてみる





暫くし、がらがら、と私以外誰も居ない教室のドアが開かれた



「雄登、まだ残ってたの？」



『ああ…ちょっとね、』



お疲れ気味、そんな笑顔で返されれば「お疲れ様」と声を掛ける





『有難う』 なんて言うもやっぱり元気が無くて


「どうしたの？」と自席から立ち上がり雄登へと近付けば





ぐいっと腕を引かれ雄登の腕の中へと収められる





「雄、登…？」



『ん、もう大丈夫』




力強く抱き締めたかと思えば直ぐに離れてしまった




だけど雄登の表情は穏やかで私の少しほっと胸を撫で下ろす




だけどそれすらも壊す彼はやっぱり残酷で






ふと私の携帯がバイヴ音によって通知を知らされ、メッセージを開いてみるとそれは飛貴からのものだった


"図書館、来て" とメッセージのやり取りなんて滅多にしないのにそう簡易な文が送られてきた





「ごめん、雄登…私行かないと…」




何故か焦りを覚える私の頭の中は飛貴で埋め尽くされていて 早く行かなきゃ、 と踵を返す



『だめ、行かせない』





そんな焦りを更に煽るように雄登が私の腕を掴んだ

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