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第弐拾壱話 ページ23

カリン「最近どうだ」





別室に入り向かいあって椅子に座るなり

うちは切り出した





『今のところ順調よ

時々苦しくなるくらいで』





カリン「それのどこが順調なんだよ

苦しくなってんじゃねえか」





Aは不治の病に侵されている



Aやサスケの兄貴もその病に苦しめられ

結果それも原因となり死んだらしい





『でも薬がなければもっと酷いと思う

だからこれは順調よ』





カリン「サスケにはこの事結局言ってないんだな?」





『…うん』





うちは一つ溜息をつく





カリン「それはAの好きにしろ

うちが口出すことじゃない」





『ありがとう』





カリン「それにこっちはまだ時間がかかりそうなんだ



…すまない」





『香燐が謝ることなんてない

むしろ感謝してる』





カリン「今も“あの薬”を服用し続けているのか?」





『ええ、まあ



でもその薬は

兄さん達が飲んでいたものより軽いもの

だからまだ大丈夫



流石に兄さん達と同じ薬を服用しなければならなくなった時は…



覚悟しようかな』





そう言ってAは笑顔を見せた



そんなAに言葉をかけることは出来なかった



なぐさめや同情の言葉なんて

Aは望んでいないはずだ





『ねえ、香燐』





ふと改まって名を呼ばれる





カリン「なんだ?」





『これは病とは関係ないと思うんだけど…』





真剣な面持ちに思わずうちも身構える





『ドキドキするの』





カリン「……は?」





唐突な言葉に思わず腑抜けた声を出す





『なんか胸が時々変なの』





話が掴めないぞ





カリン「何にだ?」





『サスケの何でもない言動とか…』





カリン「ほう」





ここでやっと話が掴めてきてニヤリと笑う





『今まではなんとも思わなかった事に

顔の温度が上がったりするの



…私大丈夫かな』





カリン「やっとか」





そう言ってうちは笑う





『ちょっと真面目に!

猫の気配にも気付かなかったのよ』





カリン「猫?」





『いや、それはどうでもいいや』





カリン「どうでもいいのかよ」





『でね、サスケの方はいつも通りなのよ

こっちが1人焦ったり…

なんかバカみたいで』





本気で心配しているようだ

その様子がなんとも愛らしい





カリン「安心しろA

それはお前の思っている病じゃない」





『…なら何なの?』









カリン「決まってるだろ





恋の病ってやつだ」

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設定タグ:NARUTO , うちはサスケ , サスケ真伝   
作品ジャンル:アニメ
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Anna - PS. 無理な話かもしれませんが、続編が読みたいです! (2019年8月29日 2時) (レス) id: c745249b4a (このIDを非表示/違反報告)
Anna - マジ最高です! 塾の時も読みたくてソワソワしました (2019年8月29日 2時) (レス) id: c745249b4a (このIDを非表示/違反報告)
yuua(プロフ) - 初めまして、この笑顔を忘れた少女と隠しごと全部読ませていただきました。とてもいい作品で何回も読み返しました。もう完結してるけどもしやるのならまた続編を作ってほしいです!今度は2人の結婚生活編や妊婦編や子育て編が読みたいです。無理いってごめんなさい... (2018年4月17日 22時) (レス) id: 32ab376a68 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - お久しぶりです、ユウです!ついに続編を公開いたしました。この続きを読んで下さるという方はお手数ですが、私の作品欄からよろしくお願いします。これからもよろしくお願いします (2017年10月24日 23時) (レス) id: 590d8a9bc6 (このIDを非表示/違反報告)
Aya(プロフ) - はじめまして、初めてこの小説を読ましてもらいました。すごくいい作品でとっても面白かったです。是非この小説の続編が読みたいです!続編是非作ってください。待ってます! (2017年7月4日 17時) (レス) id: 5ba19044f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウ | 作成日時:2016年1月2日 21時

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