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第拾参話 ページ15

暗雷団に襲われ家を失った竹ノ村では

動ける村人による復興作業が進んでいた

周囲にいくらでも生えている竹を使い穴を塞いでいっている



私の木遁をもってすればすぐ直るのだが

やはりこの村は竹でなければならないと思い何も言っていない




チノ「なんかすっきりしない顔してるね

大丈夫?」





日が暮れ村人達が休む中

私達は異状がないか

暗雷団を収容した蔵の中を確認していた





サスケ「……」





チノ「また無視かい」





その時私はチノと目が合ったので

私はごめんと視線を送る



チノはヤダヤダと首を振った後

ポンと私達に何かを投げつけた

おむすびだった





チノ「ノワキがサスケとAにあげてこいってさ」





チノは用は済んだとヒラヒラと手を振って背を向ける





サスケ「おい」





それを呼び止めるように言った





チノ「私の名前は“おい”じゃないんですけど!」





腹を立てながら振り返ったチノにサスケは言う





サスケ「…礼を言っておいてくれ」





チノはきょとんとする





『私からも』





チノ「リョーカイ」





そう言って去っていった

するとサスケは自分の顔を押さえた





『サスケ、ほんとに大丈夫?』





サスケ「…すっきりしない顔をしていたか」





答えは肯定だったがその問には答えず私は言った





『少し休憩しようか』





私達は村との距離をとるように竹林を抜け

今度は土に太い根を張る木の幹を背に腰を下ろした





恐らくサスケにも思うところがあるのだろう



サスケの姿を見て暗雷団を結成したというカリュウ

闇に染まったサスケの行為を模倣して悪に走る者がいたのだ





サスケ「これもまた苦しみの連鎖の一つかもしれないな」





私はサスケを見る





サスケ「一度過ちを犯せば…」





『一生償うことなどできないんじゃないか

とか考えてる?』





サスケの肩が振れる





『図星ね』





サスケ「…」





『だからさっきも言ったでしょ

サスケには出来ることがある



それに…』





サスケ「?」





『私がついてる』





そう言うとサスケもこちらを見た





『やっとこっち向いた』





サスケ「…」





サスケは黙って私を見るのでどうしたのかと首を傾げた



すると突然サスケは私の肩に頭を置いた





『サスケ?』





サスケの顔は見えないので私は一人で焦る

そして少しの沈黙のあとサスケはそのまま呟いた









サスケ「…ありがとう」

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設定タグ:NARUTO , うちはサスケ , サスケ真伝   
作品ジャンル:アニメ
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Anna - PS. 無理な話かもしれませんが、続編が読みたいです! (2019年8月29日 2時) (レス) id: c745249b4a (このIDを非表示/違反報告)
Anna - マジ最高です! 塾の時も読みたくてソワソワしました (2019年8月29日 2時) (レス) id: c745249b4a (このIDを非表示/違反報告)
yuua(プロフ) - 初めまして、この笑顔を忘れた少女と隠しごと全部読ませていただきました。とてもいい作品で何回も読み返しました。もう完結してるけどもしやるのならまた続編を作ってほしいです!今度は2人の結婚生活編や妊婦編や子育て編が読みたいです。無理いってごめんなさい... (2018年4月17日 22時) (レス) id: 32ab376a68 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - お久しぶりです、ユウです!ついに続編を公開いたしました。この続きを読んで下さるという方はお手数ですが、私の作品欄からよろしくお願いします。これからもよろしくお願いします (2017年10月24日 23時) (レス) id: 590d8a9bc6 (このIDを非表示/違反報告)
Aya(プロフ) - はじめまして、初めてこの小説を読ましてもらいました。すごくいい作品でとっても面白かったです。是非この小説の続編が読みたいです!続編是非作ってください。待ってます! (2017年7月4日 17時) (レス) id: 5ba19044f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウ | 作成日時:2016年1月2日 21時

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