笑顔を忘れた少女 ~第九章~【NARUTO】来光篇

第拾話 ページ12

「イヤァ、助けてぇーッ！」





森を駆け抜け竹ノ村への距離を詰めた時悲鳴が聞こえた

見ると村の方角から若い女性がこちらに向かって逃げてくる

背後には下卑た笑みを浮かべながら女を追いかける男達がいた





ﾉﾜｷ「サスケ、A、暗雷団だ！」





男達の手には刀が握られ女を狙うようにぐっと振り上げられた

サスケは懐からクナイを取り出すと流れるような動作で投げつける

クナイは女の首を狙った刀寸前ではじき飛ばした





「な、なんだテメーらは」





敵の数は3人

今度は私が3本のクナイを取り出し

それを女に向かって放った





「ヒッ！」





ﾁﾉ「ちょ、当たっちゃう…」





チノが焦った声を上げたが

クナイ全てが女の体すれすれを通り抜け

背後にいた男達の体に突き刺さる





「ぎゃああ！」





それからサスケは女の頭上を飛び越えると

クナイに倒れた男達のうち

仰向けに倒れた男のすぐそばに着地した





「ひっ…か、は…」





幻術をかけたか

男は口から泡を吹き倒れた





「サスケだ…写輪眼のサスケだッ！

それに氷姫のA！

カリュウ様に知らせないと」





なんだそれ

その“名”を聞いたのは久しぶりだ





体に突き刺さったクナイを揺れ引き抜き立ち上がった男が叫ぶ



私はその男の足元にかがみ込み

右手を地について下半身をグンと持ち上げ左足底が男の顎を捉えると

そのまま蹴りあげた

衝撃に男は脳震とうを起こし白目を向いて倒れた





最後の1人は情けない声を上げ逃げ出そうとした



しかしサスケがそれを許すわけもなく

チャクラを流し込んだ刀でサスケに背を突かれた

男の身体に電流が流れ込みそのショックで男は倒れた





ﾁﾉ「…怖ぁッ！」





ﾉﾜｷ「瞬殺じゃないか」





ｻｽｹ「殺してはいない」





周囲を感知するにどうやら他にも逃げ出した村人がいるようだ

その村人達を暗雷団が迫っている



その時新たに破裂音が聞こえてきた





ﾁﾉ「サスケちゃん、Aちゃん！

外に逃げ出した村人は私らが何とかするから村を！」





ｻｽｹ「A、行くぞ」





『了解』





逃げ出した村人はチノ達に任せることにし私達は村へと駆けた

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