紡ぐ (ページ25) - 小説/夢小説

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サスケが里から出て数年。里は何事もなく。
平穏な日々。

変わったことといえば、私が白百合の簪をしているぐらい。
結局、私も捨てられないんだ。

「すまないが砂隠れに行ってくれ」

綱手様に呼び出され、そう言われた。
話によると風影が攫われたとのこと。

帰って来たばかりのナルトくんはサクラとカカシさんと共に既に発ったそうだ。

「わかりました」

風影の我愛羅は確か人柱力……。
ナルトくんも……。

……いざとなれば私が……。

サクラとは何度か任務をやっていくうちに親しくなった。
それは嬉しいことだけど、サスケのことは禁句。

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ナルトくん達に追い付くよう、なるべく急ぐ。
暁が絡んでいないとは限らないから、できるだけ、速く。

なんとか砂隠れに着くと、なんと三人共既に砂隠れにいなかった。
砂の姫、テマリから聞くと風影を助けに行ったと言う。

ので、私はまた走った。
一応上忍だからまだ平気だし。

ようやく追い付くと交戦中だった。

「やっと追い付いたと思ったら……！」

「Aさん！」

私は写輪眼でイタチを見据える。
…………ん？

「なんと……！この娘もうちはか！」

「うちはAです。……イタチ？本当に？」

おばあちゃん……砂隠れの傀儡師のチヨかな？
だとしたらかなり強い……。

いや、それよりも。
万華鏡写輪眼で見据える。

白眼の方が解像度高いけど、それでも、やっぱり違和感を知りたくて。

「……その簪……」

呟くイタチを無視して、私は印を結んだ。