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イズミとは付き合っていなかったとしても、イタチにとっての彼女は大切な人には違いなかっただろう。


こんなにたくさんくれたのに、私は全部突っぱね返したんだ。
それを、イタチは全部大事にしまっていたんだ。


「……バカ……」


捨てちゃえばよかったのに。
バカだ。


私が誕生日プレゼントにあげた押し花の栞もあった。
大切に使われたのだろう。

だけど。一つ。
あれは、いつだったか。

少なくともイタチが暗部に入る前だったと思う。
イタチが暗部に入った頃から、私はイタチの誕生日にプレゼントを贈らなかったし。


だから、最後に私から贈った物。
首飾りが、ない。

それだけが、どこにもない。


着けているのか。


「……捨てちゃえばいいのに……」



あの時はお互い子供だった。

胸にある感情を恋とは思えず、ただただ嫌悪した。
だって、そうだ。

その感情を認めてしまったら。
あの頃に認めてしまったら、苦しさが増すだけで胸の痛みが深くなるだけだったから。


だから、私はあの頃。
イタチが、嫌いだったのだ。



彼は、こんなにも私を想っていてくれていたのに。


……でも、それじゃぁ、イズミは……?


私は、イズミに遠慮していたのだろうか。





………それにしても、どうして私の記憶は、こんなにもあやふやなのだろう。
靄がかかったように霞んで、曇っている。

なぜだろう。

イタチが里を抜ける前の記憶が、パズルのピースのように断片的で、中々くっつかない。

私はこんなにも記憶力がなかったのだろうか。

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e(プロフ) - 私も最近またナルトはまりました!面白い小説見つかって嬉しいです😄更新頑張ってください!楽しみにしています!! (2022年6月22日 8時) (レス) @page25 id: b90da82d62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:枯葉 | 作成日時:2022年5月17日 0時

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