紡ぐ (ページ18) - 小説/夢小説

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人柱力であるナルトを狙う暁の情報を集めるだけ。
これが中々難しい。
そう思いたかった。

「黒に赤い雲模様の服？ ……ああ、つい最近見たよ。
いかつい鮫みたいな男と、えらく顔の綺麗な男がね。三日前ぐらいだったかな」

甘味処をしらみ潰しで訪ねるとだいたいこんな感じで
情報が集まった。
忍べよ。

「なんで甘味処をしらみ潰しで行くのかなぁ？って思ったら……」

「イタチは甘味が好きだったので。……あの二人の情報しか
集まらないのが欠点ですが」

カカシさんにそう答え、更に聞き出してみる。
しかし、やれ団子を食べただのあんみつを食べただの。
それくらいしか情報はなかった。

どこで忍んでるんだよ。

「他にイタチさんが好きだったものとかは……？」

「カカシさん。暗部時代のイタチの好きな物は？」

「なんで俺に振るの」

暗部にいた頃のイタチとか私全然知らないし。
………イズミといたくらいしか。

「目撃情報しか集まらない……」

しかも、全て甘味処。
糖尿病になるぞ。

……いつ暁に入ったのかはわからないけど、イタチがある程度
自由に甘味を食べられるようにしているのかもしれない。
干柿鬼鮫が、そんな人間かは別として。

年相応の振る舞いをしていたのはいつだったか。
同じ場所で育ったのに、わからないや。

「もうこれ以上は無理だな。帰ろうか」

「でも、カカシ先生……」

「甘味処で目撃情報多数。しかも木ノ葉にとって
もっとも重要な人物だ。収穫はある。それに」

「それに？」

「深追いしすぎてもよくないからね」

ああ。確かに。
暁はS級犯罪者の集まり。

深追いしすぎて他里のいざこざに首を突っ込んだりしかねない。

……なんかイタチの情報を知りたくなったら甘味処を訪ねよう。