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私は、幼い頃の記憶が曖昧だ。
四歳の頃に第三次忍界大戦で何かあったらしいが、よく覚えていない。
私はイタチと同い年だったからか、うちは一族の行事とかは
イタチといることが多かった。
多かっただけで、特に会話があった気がしない。
勉強を教えてもらったりはしたが、それだけ。
私の初恋は、うちはシスイ。
私は、本当にシスイさんが大好きだった。
優しいあの人の手で撫でられるのが、ものすごく好きだった。
「そ、それでそれで!?」
「……私は、シスイさんにとっては妹だったの」
「妹……?」
「うん。妹」
惹かれていたのは、私が一人っ子だったから。
シスイさんみたいなお兄ちゃんが欲しかったのだろう。
あれから成長した今。
あの気持ちを"恋"とは言い難いとわかる。
「じゃあ、私が好きな人は誰だったんだろう? ってなって
色々考えたんだ。……そうしたら、イタチしか出なくてね」
「じ、じゃあ、Aさんは今はその人が……!?」
「うーん…………わからないや。……何かと一緒だったから
単に見覚えがある顔ってだけかもしれないし」
「……そういう、ものなんですか……?」
「今、ペラペラ喋ったけど、一応イタチはうちは一族を殺したS級犯罪者だからね?」
「えっ!? あっ!」
「でも、イタチは理由もなくそんなことをしないと思うの。……信じるしかなくてさ。
ほら、もううちはって私とサスケとイタチしかいないから」
「信じる……」
「うん。……あまり喋ったことないけど、イタチは平和が好きだったから……」
そんな彼が、あんなことをするには理由がある。
里を守るために、一族を殺した。
どうして里を守るために……。
私にはそれがまだわからない。
でも、信じたい。
「……どうしてイタチさんと喋らなかったんですか……?」
「……どうして……かな……」
忘れてしまった。
「はいはい。遅れてごめんねー」
カカシさんが来たから、強制終了。
…………どうして、あんまり会話しなかったんだろう。
それは、多分、私はイタチが好きだったからかもしれない。
だから、胸が苦しくて、嫌だったのかもしれない。
イタチには、イズミがいたから。
二人とも仲が良かったから。
だから、あんまり会話をしなかったんだと思う。
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e(プロフ) - 私も最近またナルトはまりました!面白い小説見つかって嬉しいです😄更新頑張ってください!楽しみにしています!! (2022年6月22日 8時) (レス) @page25 id: b90da82d62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:枯葉 | 作成日時:2022年5月17日 0時