【テニプリ】色を失った少女と立海テニス部

第１６話 ページ16

あ「ママただいまー！」


「あら、Aちゃんおかえりなさい」




ママとは今ではいい関係でいれてると思う。



私は知ってる


ママがパパとお酒飲んでるとき、


いつも泣きながらその場にいない私にごめんなさいと謝っている



あんな身体に産んでごめんなさい、と



私が悪い、と



その度、パパがママの背中をさすりながら慰めていた



そんなことは稀なのだけれど。



だからこそ、そういう光景を目撃したとき


私は自分で自分を殺したくなる



なんで、なんで、


ママは悪くないのに、私が全ていけないのに


たかが色。

されど色。



ママは五体満足で生んであげれなかった自分を責め続けるだろう



だから私は、少しでもその罪が滲んで淡い色になるように



絶対にこの病気のことをママの前でマイナスに言わない。



なんで、なんて責めない



いつか、心からママにありがとうって言えるようになりたい



そんな強い人間になりたいの



「あらAちゃん、今日は何かいいことあったの？」



あ「えー！！すごいママ！なんで分かったの？」



「Aちゃんのことなら何でもわかるわよ」


フフッと微笑むママ


あ「実は今日、お友達ができたの！！

　 幸村くんって言ってねー、すごい綺麗な顔してて、美化委員で、絵が凄く上手いの！！」



「まぁ、Aちゃんにお友達ができたの？良かったわね！

じゃあ今日はお祝いにAちゃんの好きなクリームコロッケにしましょう！！」



そう言ってキッチンにかけてくママを見て少しホッとした



私がいじめがあってから友達、という単語を発するのは初めてなので


ママはとても嬉しかったんだと思う

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