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始まりの風(23-2) ページ29

「ソラは幼少期とても体が弱く、出先に連れて行ってあげることも……。……あれ?僕、そういえばソラと手を繋いだこと……あったっけ……?そもそも、ソラと最後に話したの……九尾を封印するときを除いて、いつ……?」

「最後の誕生日はナルトのことでバタついてすっぽかされたから、その前の誕生日かしらね。まぁそんなことどうでもいいのよ、わざわざこのタイミングということは私にもなにか聞きたいことがありまして?二代目様」

石で横っ面を殴られたような顔をした四代目を三代目が宥めている。弟は四代目の娘をじっと見つめたあと、重々しく口を開いた。

「貴様から兄者の気配を感じる。初めは縁者かと思ったが、四代目の娘ということはそういう訳でもなかろう。
……何故、お主から兄者の気配を感じるのだ」

それは俺もなんとなく気づいていた。
微かに滲む、木遁のチャクラの気配。だがもし同じ木遁でも、チャクラは個々人によって違うもの。それが、全く同じ気配ということは同じ人間であるという事だ。
大蛇丸と名乗った男からも似たような気配がした。

それはきっと、つまり。

「お話の通り、私の弟は九尾の人柱力です。そして、初代様の木遁は人柱力を抑える力を持つ。……聡明な二代目様なら私程度の浅慮、簡単に理解頂けると思いますが」

みなまで言わすな、と言外に含ませつつ穏やかな笑みを浮かべている少女に弟はそれ以上の追求をやめたようだった。

「あら、ソラちゃん。それ以上は言わないのかしら?」

「その無駄に長い舌を蝶々結びにされたくなかったら大人しくお口チャックしていなさい、大蛇丸。指の先端から徐々に腐っていく猛毒をおみまいされたいの?」

「ハイハイ、わかったわ。何も言わない」

「ガッハッハッ!扉間、あの言い方お主によく似ておるではないか。実は孫だったりは……せぬか!すまん!」

ギッ、と射抜かれそうな視線を向けられたのでそれ以上言葉を続けるのはやめにした。弟は怒ると怖いのだ。

「なら俺から一つ聞かせてほしい、四代目の娘君よ」

「どうか私のことはソラ、と」

「分かった、波風ソラよ。お主には答えはあるか?」

「先程の問いに、ということでしょうか」

「うむ。
里とは、忍とは何か。俺からはそれだけだ」

少し考え込むように少女は目を伏せる。
無理もない、難しい問いだ。
だが、それでも少女はすぐに口を開いた。

「理想です」

少女は一言一言、繊細な細工を組み立てるように丁寧に言葉を紡いでいく。

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ミホ(プロフ) - もう更新されないんでしょうか?続きめっっっちゃ気になるんですが… (2月17日 4時) (レス) @page32 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
エト - 更新…もうないですか、ね? (1月3日 23時) (レス) @page32 id: 53a5d8cca3 (このIDを非表示/違反報告)
チエ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます!!頑張ってください (9月22日 20時) (レス) @page32 id: 0340e8ceef (このIDを非表示/違反報告)
エト - 更新いつまでも待ってます (7月2日 1時) (レス) @page32 id: 9ac7eba60a (このIDを非表示/違反報告)
紗菜 - 更新、楽しみに待ってます。無事完結したら、BORUTOに続いて欲しいです。 (2022年12月11日 17時) (レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ノアまる | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年5月17日 0時

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