【文スト】起きた瞬間キノコ踏んずけ、波乱展開の家族になった事について議論しよう。

孤独と意識 ページ16

『うげぇ……酷い！』
芥「す、すまぬ……」

ポートマフィアの敷地前で、芥川は謝った。
私は顔色を悪くして龍之介を精一杯睨んだ。


(うっ…まだ視界が揺れてる……)

目がクラクラして、真っ直ぐ立ちにくい。


私はフラァ…と龍之介の方に倒れた。
芥「！」
『ごめんっ……』
芥「大丈夫だ」


私は羅生門に捕まっていた(いや、掴まされていた)が揺れに耐えれる程強くない。と言うか絶対酔う……船酔いより悪い……

私はまじで睨んだ。冗談など微塵もない。


『耐久性無いんだから……うっ…』
芥「すまぬ。
こゆ言うのだけ弱かったのを忘れていた。←
すまぬ」
『それ本当にそう思ってる？……』


龍之介は目線を逸らした。

(あ！やっぱり思ってない！！)
芥(う、上目遣いっ…やはり何時見ても可愛いな)←



私は龍之介に支えて貰いながらも中に入った。
少し背が伸びた芥川と何も変わらない私。

(……嗚呼…何も変わらないな…私)

少しみんなに置いていかれた様な孤独を感じた。



私はいつの間にか少し足を止めた。
芥川は数歩歩いてから足を止まって此方を見た。

『……』

私は顔を伏せた。
龍之介は覗き込むように私を見た。


芥「……大丈夫か？」
『……ぇ？』

その声は優しかった。
残酷なポートマフィア…なのに、そんなことを感じさせない声……

(っ…置いていかれるとか……あー、自分から選んだのに……うふふ)



『大丈夫だよ。少し思った事があったから』
芥「そうか」



もう、この世界に来た時から分かっていた。

私はこれ以上伸びない。
進むみんなと同じ事は出来ないと……


(ここに来て、嬉しいけど、孤独を感じるな…)

私は少し後ろめたい気持ちになったが首を振り、頬をペチッと叩いた。


芥「！？」
『なら、自分はもっと進まずに戻ってやる！』

(江戸川乱歩…乱歩さんにはさっさと私の悩みを解いてもらわなきゃね)

違和感と中也→←急変とバンジージャンプ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す