ダイス、拾いました。【ヒプノシスマイク】

体力の限界。 ページ11

「そっちからふっかけてきた癖にその程度か。貴様はもう、戦える状態では無い。残念だが私の勝ちだ。」

あっという間だった。そんな弱いリリックでは中王区の人間に勝てる筈ない。いや、その辺の奴らにすら勝てないのではないか。

男はその場で暫く倒れていたが、徐々に体を起こし私を睨みつける。その後すぐに軽く舌打ちして逃げていった。
一体何だったんだろう。無駄な時間を過ごした気がする。

男が見えなくなったあと、ふと我に返る。
自分の言動が正しかったものでは無いことに気付く。
仕方無かった、のかもしれないが。

男に話しかけられてから、それ程時間は経っていなかった。
だが、予定より遅くなっている事には変わりない。急ぎ足で帝統さんのもとへ向かう。
やはり、さっきのバトルで体力を半分以上削られてしまったようで。
送られてきた場所に着く頃には足の感覚が薄れその場に倒れてしまった。

「あぁ、やっぱりそうなるよなぁ…。久し振りのバトルだったし、理性ぶっ飛んでたし…。後悔、後悔。」

段々と意識が薄れて行く。

帝統さんを見付けなきゃ…。

体が思うように動かない。

遠くで私を呼ぶ声が聞こえるが、もうそれを聞き入れる余裕は無い。

帝統さんには悪いけど、誰かが私を見付けて救急車でも呼んでくれたら嬉しいなぁ…。

救急車のサイレンが聞こえる気がする。

誰かが呼んでくれたのかな。呼んでくれた人ありがとう…。



いつ意識を手放したのか、誰が私を呼んでいたのか、私は覚えていなかった。

目を覚ますと。→←くだらない。

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