47.終わりのとき ページ48
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再不斬は敵にやられ、倒れ込んでしまった。
それから目を離さず見つめていると、
「サクラ…重いぞ…」
そう、声が聞こえた。
声のする方を見れば、サスケが目を覚ましていた。
サクラ「サスケくん!!」
サクラはサスケに抱きつき、泣いている。
サスケ「サクラ…痛てーよ…」
『サスケ…!!』
「A…」
『馬鹿スケ!!私を庇ったりするから…!!死んだかと…おもっ…た…!!』
ポロポロと溢れる涙は止まってくれる気配はない。
「ごめんな…」
サスケは起き上がってそういい、頭をぽんぽんとしてくれた。
『ごめんと思うなら里へ帰ったら、ハンバーグ奢って』
そういえば、はいはいといって微笑んでくれた。
「ナルトとお面ヤローは…どうした?」
『あまり動くとよくないよ。ナルトくんは無事、白は……』
そういって顔を伏せる。
サスケはそれだけでわかったようで、ナルトくんがやったのかと聞くけど、違うと答えれば黙った。
『白…致命傷を避けてたのね…』
ナルトくんとカカシ先生もサスケが無事だとわかって、ホッとしたようだ。
ガトーの手下たちがまだ闘おうとするが、向こうから増援が来た。
イナリくんたちだ。
ナルトくんもカカシ先生も影分身で敵を脅し、見事成功した。
カカシ先生…あなたもうボロボロですよ…。
やつれてるじゃないっすか…。
全てが終え、動けなくなった再不斬がカカシ先生に頼みをしてきた。
白の顔が見たい、と。
「…できるなら…お前と…同じ所に行きてェなぁ…俺も…」
行けるよ…一緒に。
私は頬に伝う涙を拭い再不斬と白に手を合わせた。
__2週間後
私たちは再不斬と白の墓へ来ている。
カカシ先生は、忍者は知らず知らず自分の存在理由に悩んで生きている、という。
「よし、今決めたってばよ!!オレはオレの人道を行ってやる!!」
『私も』
帰るとき。
ナルトくんとイナリくんは泣きたいのに泣かず、そのまま背を向けて帰ろうとする。
まあ、結局その顔は涙でぐしゃぐしゃなんだけど。
この橋は" ナルト大橋 "
いつかその名が響き渡る超有名な橋になるよう願いを込めてつけられた名前。
…有名か…それまでずっと一緒にいられたらいいな…。
『サスケー里戻ったらハンバーグだよー』
「あぁ、わかってる」
「なによそれー!!私も行くわ!!」
「いや、断る」
「サクラちゃんオレってばいいよ!!」
「うるさい」
ふふ…いつまでもこうやっていられたらいいな…。
白…ありがとう…。
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作者名:紫苑歌 | 作者ホームページ:http://id52.fm-p.jp/615/tsuna101413/
作成日時:2015年7月12日 3時