未知の薬 ページ14
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氷浦が部屋を出て行ってしまった後すんなり手を離した吹雪と、紫音は監督のもとを訪れた。
廊下を移動する際も行き先が全くわからなかったミニ紫音とは違って、今は紫音の方が スタスタと先に歩いてしまう。
そして躊躇うこともなく、小さく素早くテキトーにノックをして監督の部屋に入った。
「おや、姫野さん。何とか試合には間に合ったようですね。」
「お陰様で。何か原因はわかったの？」
試合前に体が戻ったのは幸いだが、理由がさっぱりわからないのは少し気味が悪い。
監督の言葉を軽く受け流し、いきなり本題に入る紫音は淡々としていた。
「姫野さん手作りの問題のチョコレートから、妙な薬が見つかりました。」
その妙な薬とやらの名前を聞いたが、紫音も吹雪も聞き覚えのない単語に首を傾げるばかりだった。
「私はそんなの入れた覚えはないけど。」
「ずっと厨房にいましたか？一時も離れることなく。」
「割と早く作り終わったから………あ、でも冷やしてる途中に風呂に行ったかも。」
「紫音ちゃんがいなくなったタイミングで、誰かが薬を入れたということですか？」
「見たところ上辺にかけられていたので、姫野さんでなければそういうことでしょう。」
「え……誰よそれ。」
「監視カメラを確認すればわかることですが、生憎パソコンの調子が悪くてですね。私にも判断出来ない状況なんですよ。」
ちゃんとメンテナンスしておいてよ、と紫音は文句を口走りそうになったが、ぐっと言葉を飲み込んだ。
ここでグチグチ言っていてもパソコンは復活してくれないのだから。
「じゃあ、元に戻れた理由は？単純に薬の効果が切れたから？」
「未知の薬なので、効果時間はわかりません。ですが、もし姫野さんを陥れたい悪者がいたとして、たった１日で切れてしまうような薬を使いますかねぇ…。」
現に、紫音は試合前ギリギリという幸運なタイミングで幼児化が解けている。
これは犯人もわかっていたことなのか、誤算だったのか…ということだ。
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ツナ(プロフ) - 怪盗あーるさん» わぁ、ありがとうございます！最近リアルでやらなきゃいけない事が溜まってるんですけど、更新途絶えないよう頑張ります(笑) (2020年4月27日 0時) (
レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗あーる - いつも更新を楽しみにしています。これからも応援しています! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 6e9264e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年4月7日 18時
