淡い淡い夢を見た【青葉城西】【裏切り】

淡い33 ページ39

及川side



貴「これで僕達の気持ちがわかったでしょう？………何もかも消すんだ。私の中から」





光が灯っていない真っ暗の目で話すA






しかも、さっきから一人称がバラバラで、













それはまるで








狂っていた。








そして、何より









恐ろしかった







きっと、ここにいる誰もが








そう思っているだろう








貴「…じゃあ、私は帰ろうっと。ここにいる必要もないし。」







そういって、踵を返して歩きだすA







それを誰一人止められなかった








みんな、足が動かなかった








もちろん、俺も…….









自分の犯した罪の重さをこんなになるまで分からないなんて、







Aと過ごした時間を信じることができなかったなんて、







Aが笑顔の裏に隠して、隠し続けた闇に気づいてやることができなかったなんて、








自分が情けなくて仕方なかった







及「………くそっ！！………っ」






地面に膝をついて、拳を力いっぱい叩きつけた





それでも、何も晴れるわけでもなくて





ただ、息苦しいだけだった

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