【歌い手】青色カレシ。【そらる】

# や ん で れ (番外編) ページ9

『…っあはっ……♪』

刺す。



抉る。



切る。




飛び散る鮮血。
綺麗な赤。



朱。


緋。


紅。



　 あ か い ろ 。






「っい……そ…らる……さっ…」

『あぁ、ごめんね』

キャットグレーの瞳の端に浮かべた涙を指で掬い取る。

彼女に血の滴る手首に舌を這わせた。

「……んっ……ひぅ……」

傷口を舌先でなぞったり、舐めとり、含んで、味わう。

あぁ、Aの味………♪


彼女の口から漏れる甘い声を、まだ血の味のする口を塞いだ。

「……んぅ!? んっ…ぁ…ふぁ…」


『…ん……はぁっ……んぁ…』

血の味がどちらのかも分からない唾液と混ざりあって、いやらしい水音が部屋に響く。


引っ込めようとする舌をすかさず絡めとり、捕らえる。歯を舌先でなぞったり、少しずつ、角度を変えて。

キスしながらAの手を頭の上でまとめ、華奢な足の間に強引に足をねじいれる。

「んぁっ///……んっ…ぁ……ぁう…」


一層甘美な啼き声に体が震える。
心の底から、Aを欲しがる。


心も




体も




俺のモノ







　 『 ア イ シ テ ア ゲ ル 』






鮮血の甘い夜は幕を上げたばかり。

# き ゅ う け つ き (番外編)→←# あ い ぼ う

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す