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第三十一話 ページ36

『………朧兄さん…。』


土方「朧?」





ふと頭に浮かんだ。


松下村塾塾長、吉田松陽の一番弟子である朧。


何度か手合わせをしてもらった事があり、いつの間にか朧兄さんと呼ばせてもらってたが……。



『朧兄さん………』





何故か、寒気がする。


嫌な予感がするんだ。


思い立った時には屯所を後にしていた。






『はぁ……ッ』





息が切れ、足ももつれ始めた時、月が登っていた。



松下村塾跡まで、もう少し。



私の、私たちのふるさと(実家)まで、あと少し。





『………ッ』




跡まで着いた。



無論あの頃の面影はなかった。


ただ、人の気配がする。




『朧、兄さん……。』





呟いた。


すると、後ろから足音が聞こえてきた。





意を決し、振り向くとそこには






『なん、で……』







戸惑う私を他所に近づいてきたのは、





『松陽先生………?』






月明かりに照らされて現れたその人は、


私の、私たちの永遠の師。


吉田松陽だった。





松陽「久しぶりですね。A。」


『なん、で、だって!先生は…………』





死んでしまったんじゃないの…………?






松陽「そうですよ。私は死にました。



伊東鴨太郎さんに頼んだのですよ。

貴方をここに連れてきてほしいと。」



『どうして、そんなこと?』


松陽「私と伊東さんは、時間制限はありますが、その間だけこちらに来れるんですよ。まあ、一定期間……Aを助けられるまでの期間ですが。」


『助けるって何?虚ってやつはなんなの?』


松陽「……朧に聞きなさい。もうすぐ、迎えに来てくれますよ。」


『松陽先生…待って』


松陽「では。後のことは任せてあります。」


『ねえ待って!!先生!!!』






松陽先生を直ぐに追いかけたが、もう居なかった。







『なんなんだよ………ッ。』









段々と何かの気配が近づいてくる。




それを感じ取ると同時に、視界が暗転した。




(朧兄さん………)

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きーちゃん(プロフ) - 若さん» ありがとうございます!是非是非ずっと高杉推しでいてください!!そしていつか語りましょう!更新頑張ります! (2021年2月13日 12時) (レス) id: f1aa6b17a1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 10年以上ひたすら高杉くん推しです笑 更新頑張ってください! (2021年2月2日 14時) (レス) id: db1102337a (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん(プロフ) - 黄身。さん» 私は高杉+土方+近藤さんです!ギャップがたまらんのです……。更新頑張ります!! (2020年11月26日 20時) (レス) id: f1aa6b17a1 (このIDを非表示/違反報告)
黄身。 - きーちゃんさん» すごく面白いですね!これからの更新待ってます(催促しているわけではないので、へー…ぐらいで留めといてください)ちなみに同担さんだったら、ごめんなさいなんですけど私は沖田さんが好きですかねwあのドSっぷりがたまらなく好きですw!きーさんは誰が好きですか? (2020年11月26日 20時) (レス) id: f1a77dab98 (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん(プロフ) - コメントありがとうございます!トリップしたいですよねー!沖田を生で見たい…。更新頑張ります! (2020年11月24日 5時) (レス) id: 3dd84b7f6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きーちゃん | 作成日時:2020年10月16日 20時

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