第三十話 ページ35
蔵を出て2人に状況を説明した。
『で、中に入ってたのは手紙とこの冊子。』
近藤「部屋に戻ってから開けてみよう。」
『はい。』
畳に円になって座る。
沖田「んじゃ、開けてみやしょうか……」
『そうだな………。』
手紙の方を開封してみる。
中には
【拝啓伊東様】
【虚は、黛という女を探している】
【今現在の近況はこれが主となる。】
【そして、私には見つけ次第連れてこいという命が下された。】
【ーーーー跡にーーー、そこーー。】
以下読めず。
『黛って…』
近藤「Aのことか。」
土方「この手紙、いつ誰から届いたものだ?時期によっちゃあ、お前の身を引き渡さない為に長期任務に………。」
『そういえば…伊東さんは、どうして……』
言わずとも、なんとなく察したのだろう。
暗い雰囲気の中、土方さんが答えた。
土方「俺が斬った。」
『……え?』
土方「…仲間として………だ。」
『そう、ですか。』
沖田「このなんとか跡ってなんですかねィ?」
『………』
シミがついてたりして、よく読めない。
だが、○○○塾と読めなくもない。
『もし、私を探しているという仮説が正しいのなら……松下村塾の線が濃厚かと。』
土方「松下村塾?お前が通ってたのか?」
『はい。焼かれてしまいましたけど。跡は残ってるはずですし…そこにいるのかも。』
土方「……だとしても行くのは危険だな。」
『いや、このシミを見る限りずっと前のはず。今更現れるでしょうか?』
近藤「というか……誰からの手紙なんだ?」
そう、それが分からないのだ。
『恐らく、直接受け取ったのでしょう。宛名も記載されてないし、万一この内容を見られたら基本まずいと考えるでしょうから。
それか、バレてはいけない相手か』
沖田「バレてはいけない?」
『例えば、攘夷浪士、その他の犯罪者。
天照院奈落、とか。』
沖田「そっちも見ちまいやしょうか。その答えが載ってるかもしれやせんぜ。」
『そうだね。』
古びた冊子を取り、表紙を捲ると。
『これって………』
土方「………写真?」
見覚えのある写真があった。
松下村塾で皆で撮った初めての写真。
松陽先生が真ん中にいて、塾生みんなで囲んで撮った。
後ろの柱にサボり魔が寄っかかって、私は松陽先生に抱きついて。
あの日は、とってもあたたかったな。
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きーちゃん(プロフ) - 若さん» ありがとうございます!是非是非ずっと高杉推しでいてください!!そしていつか語りましょう!更新頑張ります! (2021年2月13日 12時) (レス) id: f1aa6b17a1 (このIDを非表示/違反報告)
若(プロフ) - 10年以上ひたすら高杉くん推しです笑 更新頑張ってください! (2021年2月2日 14時) (レス) id: db1102337a (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん(プロフ) - 黄身。さん» 私は高杉+土方+近藤さんです!ギャップがたまらんのです……。更新頑張ります!! (2020年11月26日 20時) (レス) id: f1aa6b17a1 (このIDを非表示/違反報告)
黄身。 - きーちゃんさん» すごく面白いですね!これからの更新待ってます(催促しているわけではないので、へー…ぐらいで留めといてください)ちなみに同担さんだったら、ごめんなさいなんですけど私は沖田さんが好きですかねwあのドSっぷりがたまらなく好きですw!きーさんは誰が好きですか? (2020年11月26日 20時) (レス) id: f1a77dab98 (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん(プロフ) - コメントありがとうございます!トリップしたいですよねー!沖田を生で見たい…。更新頑張ります! (2020年11月24日 5時) (レス) id: 3dd84b7f6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きーちゃん | 作成日時:2020年10月16日 20時