信じるもの Ⅱ【トラファルガー・ロー】 (ページ33)

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五十八話ページ33

外の様々な場所の気配が一気に同じ場所へ向かっている。

ドフラミンゴの指示か？でも今はシーザー引渡しが互いに取って最優先のはず。

外で問題でも起きたのだろうか。気配だけでは状況を読み取ることは少々難しかった。

麦わらさんの少し後ろを歩いていた私は、彼が立ち止まったことに気づき、周りを見渡す。

｢偉くやられたな、チャンピオンの奴に｣

ここに居るのはAブロックの敗者たち。皆、相当な怪我を負っているようだ。

治療を受けるために向こうの扉に戦士達は歩いていく。

何故かは分からないが、私はその向こう側に嫌なものを感じた。

入っていった人達は行ったあとこちら側に戻ってこない。

耳を澄ませると叫び声と下(・)の方から多くの声が聞こえるのだ。

このコロシアムで負けてはならない、直感でそう思った。

｢おい、俺の目は節穴じゃねェぞ。いくら変装しようと俺の経歴に傷をつけた野郎の顔は忘れねェ｣

｢あァ！お前！｣

またもや麦わらさんの知り合いだろうか。

麦わらさんに声を掛けてきたコイツはドンキホーテファミリーからの推薦枠、ハイエナのベラミー。

2人の会話を聞いていると、2人とも空島行ったことがあるらしい。本当にあるんだ...

また、ベラミーは昔からドフラミンゴを憧れとしていたようだ。その選択は私からすると正解だという風には思えないが。

去り際に｢もうお前を笑わない｣と、言い残す。麦わらさんからして彼は何か変わったのだろうか？

＿＿＿＿＿

場所を移動してBブロックの試合を見ることにした。キャベンディッシュが隣に来たので気持ち1歩離れる。

バルトロメオが登場した。
彼の行動で一層、人間の醜さがにじみ出る。麦わらさんは何も分かって無さげな顔なので私は黙ったままリングに視線を戻した。

Bブロック主役の登場。ベラミーだ。
私の場合、戦いに興味はあるが経歴は正直気にしてない、というか。彼の登場はスルーした。

キャベンディッシュが麦わらさんにBブロックの強者たちを1人ずつ軽く紹介してくれたが、安定の麦わらさんは話を理解出来ていなかった。

そしてギャッツのアナウンスと共に、始まりのゴングが鳴った。