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冬獅郎side




気づけば俺は氷原に居た。


ビュオオオオオオオオ!!!!

ヒュオオオオオオオオオオオオ!!!!!


凄い風だ。

…!向こうに何かが居る!


「誰だ!」


『私の名前はーーーーーー!!!』


風が……!!


「何だ!?誰だ!!?」


『私のーーー名前はーーーーー!!!!』


「聞こえねぇ……!!!」









ハッとして起きたら、昼に見た死神が目の前に居た。

「霊圧、閉じて寝なさいよ。おばあちゃん、死んじゃうよ?」

ばあちゃんの方を見ると布団に霜がかかり、今にも死にそうだった。


「ボウヤ、死神になりなさい。」

死神に、なれと言われた。
俺はばあちゃんを一人にしたくなかったから、死神にはならないと決めていた。

だけど。

そのせいで、俺の力のせいで、ばあちゃんが死んでしまったらそれこそばあちゃんのためにならない。



「アンタ、何でアタシを追い返そうとしたのよ?」


「え?」

身に覚えのないことを問われて、思わず聞き返してしまった。

「アンタじゃないわよ、そこのお嬢ちゃん。
アタシを追い返していたら、おばあちゃん死んでたわよ?」

日南子のことを指して言ってる。


「……別に…」

「別にじゃないわよ!!!!人を殺すところだったのよ!!?
アンタねぇ……!!」


「あの…」

俺は声を出した。

「コイツにも、何かあったんだと思うから。だから、今日はもう帰ってくれませんか」

「でも…!!」

「家族の、問題です。」


俺がそう言うと死神は諦めたように口を開いた。


「ハァ…わかったわ。
私は十番隊副隊長松本乱菊。
何かあったら私に連絡して」


そう言って松本乱菊と名乗った死神は家を出て行った。





「松本…乱菊……」




日南子は何故か死神の名を口にしていた。

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作者名:ひまり | 作成日時:2020年4月15日 19時

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