Ｔｏｐａｚ__9th__ (ページ43)

今日:26 hit、昨日:23 hit、合計:155,440 hit

山田家父の事件簿＿7 ページ43

涼介side

涼「ありがとうございました」

侑李を途中まで送ってきてくれただけでなく、買い物にも付き合ってくれた髙木さん。

荷物が重いからって最後は家まで送ってくれて。

力持ちで格好いいなぁ…………僕は侑李とのんちゃんと手を繋いでいただけで、荷物の一つも持たずに帰宅した。

髙「お父さんによろしく」

涼「はい」

寝ているであろう慧くんを起こさないよう静かに玄関の施錠を解く。

荷物を片付けたらまず………………

涼「ただい………」

慧「おかえりなさい！」

涼「慧くん？！どうして寝てないの」

慧「あ、つい出てきてしまった…………」

つい、ってなに？まさか、ずっと起きてたの？

この人は…………僕がみていないと一人で寝ることも出来ないの！？

きーっ、と目を細めて睨んだら、しゅん…としている。怒られて当たり前でしょ。

僕はそんなに優しくないからね！

涼「慧くん！」

侑「けぇくーんっ！ただいまぁ、あいたかったよぉっ」

慧「っ、侑ちゃん……！慧くんに会いたかったの！？」

お説教しようとしたのにタイミングが侑李と被ってしまった。
こうなったら仕方ない。侑李に免じて許してあげるかぁ…………

山田家は末っ子に激甘なので。

慧「明日からのお迎えも慧くんでいい…？慧くんが行っちゃうよ…？」

侑「んぅ？」

涼「なにを言ってるの………？やっぱり熱あるんでしょ！侑李、慧くんをお部屋までつれていってあげて」

侑「うん！けぇくん、いこぉ？」

………大ちゃんならひっぱたいていただろうな。

寝てろ！って強制的に部屋に押し込んでさ。

そうしたいけど、さすがに叩くのは気が引けた………あとは侑李に任せよう。

その間に僕は片付けをして、洗濯物を畳んで、ご飯を作って…………

あと大ちゃんは何をしていたかな？

涼「あ、大ちゃんから返事きてる」

一応ね？………普段、お母さん代わりとしての役目をこなしてくれている大ちゃんを教科書に１日を頑張ったんだ。

そのお陰なのか、こんなに動き回っても体調が悪くなることもない。大ちゃんパワーすごいや。

涼「ん……もしもし？電話までしてこなくていいのに…今大丈夫なの？」

ご飯を作ると話したら心配だからテレビ電話を繋げと言われた。…………親子め。

話し相手が出来て楽しかったからいいけど。