◇可愛い子の旅＿1 ページ22
慧side
大「………慧？」
どうすべきか………真剣に悩んでいると崩されたリーゼントのような寝癖をつけた大貴が降りてきた。
相談してみようかな。
大「修学旅行のお知らせ？」
慧「涼ちゃん、行かせていいと思う？」
今までこういった類いのものに行かせたことがない。
保育園は通っていなかったのと、小学校は日帰り遠足でさえ厳しくて泊まりなんて……
大「涼介が行きたいって言うなら行かせてやればいんじゃね？」
気持ちは大切にしてあげたい。けど何かあってからでは遅い……そうなってしまったら一番辛いのは涼介で。俺がついていけるならいいのよ？
………ここは本人に聞いてみよ。
慧「涼ちゃん、修学旅行どうする？行きたい？」
涼「………迷惑かけちゃうかもしれないから……」
今の涼介なら行きたくない理由は……無いよね。
“行きたい”とはっきり言わないのは色々なことを考えてだろう。本当は行きたいんだ。
“お留守番は慣れてる”なんて可哀想。
可愛い子には旅をさせよとも言う。
これも大切な経験。
不安が無くなるようにお手伝いするのも父親としての役目だ。
慧「先生とお話してくるからそれから決めよっか」
涼「ぅん…」
涼介の初修学旅行へ向けて動き出した俺は担任の先生と話し合いをすることに。
……小学校の時に涼介のような子を面倒くさがって話を聞いてくれない先生もいたんだけど………
今の担任の先生は“山田くんも安心して参加できるように考えていきましょう”と言ってくれて。
学校を訪れたときに偶々会った幼馴染みの中島くんも話を前のめりになって聞いてくれた。
良い人たちに囲まれているなぁ……と、父親として非常に嬉しい。
そして修学旅行当日。
慧「忘れ物無いかな〜」
前日の夜に眠れなくなると言うけど………一週間前から涼介ではなく俺がソワソワして眠れずにいた。
すぐに迎えに行ける距離にいないなんて初めてで……その日が近づくにつれて色々と考えちゃったわけよ。
大「薬は先生と裕翔にも渡すんだよな？」
慧「用意してあります〜」
え？余裕そうだって？………大貴、分かってないね。
ずっと手が震えてるのよ。
涼介がもうそんな子供じゃないことなんて分かっている。心配ったって先生方も中島くんもいるしね。
結局は俺が寂しくて離れたくないだけなのよ。
そんなこんなしていると時間は刻々と………
中「おはようございます！」
大「おう、裕翔！」
「ゆうとっ？」
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Rio(プロフ) - 主様のお話大好きです！9のパスワードを教えて頂きたいです🥲 (2022年9月2日 7時) (
レス) id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - Mizmizingさん» お返事遅くなりましたm(_ _)mご愛読ありがとうございます！現在たくさんの リクエストを頂いているため、順番になってしまいますがよろしいでしょうか…？ (2021年12月5日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
Mizmizing(プロフ) - いつも楽しく読まさせて頂いています。リクエストですが、看病をするしっかり者な一面も見てみたいです！慧が動けなくなる位体調を崩した時に普段の恩返しとして働く家族想いなお話が読みたいです。 (2021年11月30日 11時) (レス) id: c4e35f8ccc (このIDを非表示/違反報告)
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