兄vs弟＿6 ページ20
大貴side
痛い……ってより、ぐらぐらして気持ちが悪いのが続いていた俺。
涼介は気遣ってくれて、俺のやり残しを片付けるために頑張ってくれた。
けれど、………
間違った解釈で自分を追い詰めてしまった涼介はついに限界が来たみたいで。
踞り“ごめんなさい”を繰り返す。
涼「……ごめんなさい…ごめんなさい……」
………違うのにな……
俺は巻き添えで犠牲になったんじゃなくて涼介を守ってやりたかっただけ。
いわば、名誉の負傷で本望だ。
だから責任を感じられてしまうのは嫌で……元々じっとしていられない性格故に手出し口出ししてしまった。
が、かえって涼介の気持ちを踏み躙ったんだよな……
大「ごめんな」
本調子じゃないからすげー助かったよ。
涼「っ……ど、して………ごめんなさいは僕……」
大「涼介は悪くない。頑張ってくれたじゃん」
涼「違う！大ちゃんに怪我をさせた！それなのに何も出来てない……僕は役立たずだっ。
いなくなった方がいいんだっ…」
そう叫んで洗濯物を投げると何処かへ行こうとする。
ただ吐き捨てただけの台詞ならいいが涼介だ………本気かもしれない。
俺は危険を感じて怪我のことなど考えずに追いかけようとした。
大「っ、ぅ゛っ、あ……っ…」
…やっべ………目の前が真っ暗。何も見えねぇや…
パワーはあり余ってるのにな。完全復活しない自分を恨みながら膝からへなへなと倒れ込む。
直前に涼介が投げた洗濯物がクッションになり、痛みを感じることはなかった。
大「…はぁ…っ゛、く……」
涼「っ、だいちゃん………？」
息を吐くついでに漏れた声は涼介にも届いていたよう。
涼「…まって、すぐ…もどってくる……！」
いいから、どこにも行くな……お前はここにいてくれればいい。
どれだけ大きくなって反抗的で生意気になっても、俺や慧の中ではいつまでも赤ん坊なんだ。
ずっと可愛くて、守り続けたい存在。
分かるだろ？涼介が侑李に抱くものと同じだ。
大「りょ…すけ、いいから…」
涼介が怪我をしている姿を見たくなかった。
受け身の取り方をちゃんと習っておけばよかったと後悔はしたけど、事実はそれだけで誰も涼介のせいだなんて思ってない。
涼「遅くなってごめんなさい。そのまま寝てて。…冷たいよ、びっくりしないでね」
大「っ、……」
涼「……どう…かな……？」
大「…ありがと、大分マシ…」
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Rio(プロフ) - 主様のお話大好きです！9のパスワードを教えて頂きたいです🥲 (2022年9月2日 7時) (
レス) id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - Mizmizingさん» お返事遅くなりましたm(_ _)mご愛読ありがとうございます！現在たくさんの リクエストを頂いているため、順番になってしまいますがよろしいでしょうか…？ (2021年12月5日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
Mizmizing(プロフ) - いつも楽しく読まさせて頂いています。リクエストですが、看病をするしっかり者な一面も見てみたいです！慧が動けなくなる位体調を崩した時に普段の恩返しとして働く家族想いなお話が読みたいです。 (2021年11月30日 11時) (レス) id: c4e35f8ccc (このIDを非表示/違反報告)
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