ライバルに好かれた【松野千冬】

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『場地帰ろ〜』


「そんな手引っ張んなって」


『しょうがないじゃん場地を早く家に呼びたいの！』


「おめーらまた喧嘩かよ」


「違いますよAが悪いんです」




帰りのHRが終わるとすぐに千冬の手を引いて場地の教室に行く。


いつもみたくまた言い合いをしていると荷物を持って出てきた場地にそう言われた。

千冬がうるさいんだもん、しょうがない。






『いいから！はやく帰ろっ』



私はそう言って片方の手で場地の腕も掴む。

そのまま下駄箱までズルズルと2人を引きずっていった。


途中いろんな人に変な目で見られた気がするけど気のせいってことにしておこうか。







・






・





『どうぞ！あがってください！』



数分後家につき、私は部屋まで案内する。

千冬はまだしも場地までもが普通に遠慮なく入って行くもんだから殴ろうと思ったけどやめておいた。



この時間はまだ両親は仕事から帰ってきてない。

共働きだから1人のことが多いんだよね。






『…なんで立ってるの？』


「あ、いや、意外と女子って感じだなって」


『失礼な。女子だわ』


「場地さん、Aの小学校の時のアルバムみましょう」


「おー、みるみる」


『何してくれてんだ』




キッチンからお皿に盛り付けたクッキーをお茶を持って部屋にいくと、先に来ていた2人は意味わからないことをしている。


てか千冬はなんでそんな自分の家かのように過ごしてるんだ。

私のうちだぞ此処は。






『みなくていいから！お腹空いたんでしょ、座って早く食べなよ』


「やばこれA？変わんねぇ」


「このページのAめっちゃ面白い顔してますよ」


「うっわガチじゃん事故」


『聞いてんのか』




仕方なく一人で座ってお茶を飲んでいればそのうちにアルバムに飽きた2人もテーブルを囲んだ。

せめて元あった場所に戻してくれないか。

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