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どうやら春ちゃんは竜胆と一緒に出かけているらしくて、そこには2人だけがいなかった。
竜胆とは気まずいしできれば会いたくなかったからひとまず安心。
中に入り案内された部屋のソファに腰を下ろす。
思いのほかふかふかしていてぴょんぴょん跳ねていればココくんに変な目で見られてた。
「…ガキかお前は」
『一応成人です』
「マジで?初耳」
『嫌いになりそう』
ひどいことを言うココくんに対してベーっと舌を出してみればなにしてんだと小突かれた。
しばらくして部屋に誰かが入ってくる。
ドアの方を見てみれば白髪の男の人。
万「誰だこの女」
蘭「三途の女」
万「三途の…?なんで入れた?」
蘭「なんか三途に用事あるらしいっすよ。なぁA?♡」
『あ、うん』
おそらく、春ちゃんが言ってた“マイキー”って人だろう。
春ちゃんはこのマイキーって人の事がだいぶ大好きらしくていつもしつこいくらい話に聞いていた。
春ちゃんにお弁当届けろって言われた、と伝えればそうかと呟きどこかに行ってしまった。
なんか元気なさそうだな。
寝不足なのかな、目の下にくまあったし。
『てか蘭ちゃん。鶴ちゃんは?』
「あー、寝てんじゃね?昨日で3徹目だ、つってたし」
『えええ鶴ちゃんと遊びたかったぁ』
「お前ほんと鶴蝶のこと好きすぎな。三途に殺されるぞ」
蘭ちゃんに鶴ちゃんの居場所を聞けばそう言われた。
鶴ちゃんとは幼馴染で、ずっと前から仲良くしてる1人。
高校生くらいまではずっと鶴ちゃんのことが好きで告白してたけど、全部振られたと言う苦い思い出もある。
そう考えると、此処の人たちとは割と仲がいい気がする。
私も此処で働こうかな〜なんて呑気なことを考えていれば再び部屋のドアが開いた。
「Aは?」
『あ、春ちゃんおかえり』
春ちゃんは私の姿を確認すればすぐにこちらへ駆け寄ってきてぎゅうっと抱きしめた。
そんな春ちゃんを抱きしめ返していれば春ちゃんと一緒に帰ってきた竜胆と目が合う。
思わず反射的に逸らしてしまう。
そんな私を見て竜胆は小さく舌打ちをした。
『あ…、春ちゃんお弁当…』
「今日会社休め」
『え』
「離したくねぇし」
『…帰ったら沢山抱きしめてあげるよ』
「…今日も帰り遅ぇし」
春ちゃんのその言葉に、胸がどきりと鳴るのがわかった。
こんな状況でも優先するのは他の女性なのかって。
悲しいと言うより、呆れた。
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蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 春ちゃんさいっこうじゃないですかあああ!!作者様天才すぎる!!! (11月27日 23時) (レス) @page39 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
一尺八寸一犀 - 春ちゃん〜…あ〜もうすっごい好きです///愛してるってなんですか!?愛してるって!!え、カッコ良過ぎるんだけど!?竜ちゃん蘭ちゃんも素敵でした……///もうずっと読んでいたい╰(*´︶`*)╯♡ (9月4日 23時) (レス) @page39 id: 605bcc3c89 (このIDを非表示/違反報告)
NA - 春ちゃーーーーーん素敵すぎます!最後の''愛してる"カッコイイ☆夢主ちゃんもお幸せに♡ (2023年3月21日 10時) (レス) @page39 id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - オールして読みました、ガチ尊い。叫びたいけど時間的に無理だ🥲🥲🥲🥲 (2022年12月25日 5時) (レス) @page39 id: 3e85deed6b (このIDを非表示/違反報告)
やほやほ〜 - 蘭ちゃん=優男 竜胆=ツンデレ神 春千夜=すれ違い彼氏でいい? (2022年9月3日 17時) (レス) @page27 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みや | 作成日時:2021年11月16日 19時