検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:190,170 hit

30 ページ30

そして急に、黙っていた万次郎が口を開いた。






「俺さ、あん時Aに救われたんだ」


『万次郎…』


「正直に言うと、あん時から色々抱えてるもんあって、でもあのAの言葉で楽になった、つーか」







そう言うと万次郎はニカッと笑って私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。


あの時と、逆だ。






「ありがとな、A」


『…ううん、こちらこそありがとうだよ』






私は少し泣きそうになるのを堪えながら万次郎を見つめる。


万次郎はそんな私を見て少し不思議そうな顔をする。







「あの時から、私のこと支えてくれてありがとう。

ずっと側にいてくれてありがとう。

信じてくれて、ありがとう。


…大好き」


『…俺も』





そう言って万次郎に抱きつくと、きつく抱きしめ返してくれる。






場「俺らいるんだけど」


龍「場所考えろ、お前ら」


三「なーんかすげぇもん見ちまったな」


パ「羨ましい…」






そんな私達を見て気まずそうに言うみんな。


やばい、全然頭になかった。




慌てて離れようとするが、万次郎は私を抱きしめたまま離してくれない。








『ちょ、離してよ!』


「絶対離さねぇ。Aからきたんじゃん」


『それは…違くて!』


「何も違くねー。おいよく見ろ、A俺のだから手出すなよ」





そんな万次郎に対してみんなは“奪えるわけねーだろ”と苦笑いを浮かべた。

























あれから眠りについても、過去に行くことはなくなった。


あの時のみんなに会えなくなったのは、少し寂しい気もするが、それより大事なものが目の前にある。







「A〜、どっか行くの?」


『会社!』


「サボれば?」


『私が働かないと万次郎生きていけないでしょ』


「…送ってく」







とりあえず今は、この日常を大切にしようと思う。









____________俺のモノ.Fin.

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←29



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (350 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
641人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

沙耶(プロフ) - ハッピーエンドで安心しました!作者さんありがとう♡ (2022年6月21日 19時) (レス) @page30 id: 5943b8e857 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 苺ミルク飴さん» ありがとうございました!マイキーには独占欲強めでいて欲しいと言う勝手な願望です笑別作の方も是非お願いします! (2021年8月15日 1時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ピッキーさん» ありがとうございました!内容薄すぎる作品になっちゃいましたがそんな風に言ってもらえてすごく嬉しいです! (2021年8月15日 0時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです!!マイキーの独占欲がすごくて読むたびニヤニヤしてました笑夢主ちゃんもとても可愛くて、読んでいてすごく楽しかったです!別作の方の更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月14日 23時) (レス) id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
ピッキー(プロフ) - 最後まで、読ませていただきました!とっても、面白かったしハッピーエンドで終わって本当に良かったなぁと思いました!ありがとうございます! (2021年8月14日 20時) (レス) id: 277d56b499 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みや | 作成日時:2021年8月7日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。