ソウヤ▽ ページ43
『ピアス…あこれ?蘭にね、開けてもらったの』
ソ「…蘭…って、もしかして灰谷?」
『うん。あ、これ言わない方がいいんだっけ』
やば、と口を抑えたが遅い。
ソウヤが何かを考えている顔で数秒俯いた後、私の肩に手を置く。
置かれた手には力がこめられていた。
『何、痛いんだけど』
ソ「…灰谷とどういう関係なの?」
『あいつらと?どういうって言われると分かんないけど…一緒に六本木練り歩いたことならあるよ』
ソ「…へえ。他には?」
『なんかヘアセットしてくれたりとか、ピアス穴開けてもらったりとか』
そこまで言うとソウヤが私の肩から手を下ろし、それはそれは大きなため息を吐いた。
ソ「ほんとに自覚ないよねAちゃん」
『何?蘭たちのことなんか知ってるの?』
ソ「六本木を仕切ってる不良だよ。灰谷兄弟って有名でしょ。まさか今まで知らずに関わってたとか言わないよね?」
『…』
そういうとこが自覚ないんだよと盛大にため息をつかれる。
おいため息二回目。
『えと…ごめん?』
ソ「ほんとだよ…マイキーたちには言うからね」
『えまじ?もう関わんなって釘さされてるんだけど』
ソ「だめ。これは罰だから」
優しいソウヤが今だけ鬼に見える。
後からマイキーに何言われるか分かったもんじゃない。
ソ「…というか、何でピアスなんか開けたの。しかも左耳」
『蘭と同じ位置だからだってさ。デザインもお揃いらしいんだよね』
ソ「じゃあ右耳はまだ触られてないってことだよね?」
『うん』
ふーん、と私の耳たぶを触りながら言う。
ソウヤって案外スキンシップ多いんだなとか呑気に考えていると、ならさ、と声をあげた。
ソ「俺がピアスプレゼントする」
『え?』
ソ「その代わり、こっち。俺が開けさせて?」
そんで俺があげるやつつけて、とお願いされる。
良いけど、と言うと小躍りしそうなほどテンションが上がっていた。
何がそんなに嬉しいのとは言えない。
私の右耳を予約できて嬉しそうなソウヤが、あまりにも可愛いから。
こうしてまた私の耳に穴が開くことになったのだった。
ソ「兄ちゃん、ちょっと相談いい?」
ナ「おういいぜ」
ソ「えと…Aちゃんってどんなピアス似合うかな」
ナ「…お前ら付き合ってんの?!応援してるワ!!」
ソ「なわけないじゃん!」
ナ「んだよ違うのかよ。ついに妹できたと思ったのに」
ソ「付き合ってたとしても早とちりすぎ」
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つか(プロフ) - あまねさん» 二次創作でくらいは幸せであってほしいので…ほのぼの大好きなんです… (2021年8月21日 13時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのすぎて涙が、、、笑 (2021年8月21日 11時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - つかさん» ほんとですううう!!!!是非またストーリーが思いついたらあっくんのお話お願いします…!笑 (2021年8月5日 3時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - なたきちさん» うわーーー!!!ほんとですか!!こちらこそ、めちゃくちゃ嬉しいです!!!あっくんはいつか…いつか…と思っていたので!!これからもよろしくお願いします!!! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - はじめまして!いつも楽しませて頂いてます…!密かにあっくんのお話来るの待っていたので今回の更新めちゃくちゃ嬉しかったです…!笑。これからも作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つか | 作成日時:2021年7月8日 15時