【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

〇絵のモデルは君だ！【S/充瑠】 ページ39

ノアさん、リクエストありがとうございます！



「ね！お願い！」
「何度お願いされても絶対やだから！」

ここはCarat作戦室。キラメイジャーの5人と魔進たちが拠点にしている場所だ。
各々、仕事がないときにこの作戦室へ足を運んでいるのだが、今日はキラメイジャーでも魔進でもない女の子の声がしている。

「おやおや充瑠くん。今日も莉乃ちゃんを連れてきてたんだね。」
「こんにちは、博多南さん。」
「博多南さんからも言ってくださいよ〜！莉乃、全っ然絵のモデルになってくれないんです！」

博多南無鈴にぺこりとお辞儀をした彼女、莉乃は充瑠と同じ高校の制服を着ていた。

「当然でしょ！散々彼女を放ったらかしにして、知らない間に危ないことやってて！久しぶりに私のこと見てくれたと思ったら『絵のモデルになって』だなんて…都合良すぎだもん！」

いつもは温厚な莉乃がド正論かましながら怒っている姿を見て、充瑠はどんどん押されていく。

「こんにちは〜…って、なにここ、カオスすぎない？あ、為朝くん。」
「よぉ瀬奈。俺もいま来たとこでさ。何が起きてんのかさっぱりだ。」

陸上競技とeスポーツを終えたふたりが、隊服に着替えて入ってきた。ちなみにいまふたりの眼前には、仏頂面の莉乃、気まずそうな充瑠、立ち去るタイミングを見失った博多南がいる。心做しか空気もどんよりと重たかった。

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