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「…莉乃。構ってあげられなかったのは、ほんとにごめん。それから、何にも相談しないでキラメイジャーになったことも。でもね、聞いて!」
莉乃は振り返ってくれない。しかし充瑠は言葉を続けた。
「キラメイジャーのみんなは、すごいんだ。俺もそんなすごい人達の仲間にさせてもらったんだ、自分の大好きな…この絵を描く力で。」
「俺、もっともっと自分の取り柄を磨きたいんだ!みんな毎日頑張ってるから…俺も、負けてられない。」
「でもそれと私に構ってくれないのじゃ、話が違うもん…。」
莉乃は振り返ってくれない。しかし、後ろ姿でも彼女がふくれっ面なことはわかった。
「うん…。だから、俺が1番好きなもので莉乃に向き合いたかったんだ。最初にそれをちゃんと言えばよかったのに…ごめん。」
「なにそれ…そんなの…ずるいじゃん。」
莉乃は振り返って笑った。自分が大事にされていることを再確認できて、心底嬉しいようだ。
「でも、絵のモデルは嫌。退屈なんだもん。」
「えええーー!!?ここは『じゃあ引き受ける』って言うシーンじゃない!?」
いつぞや充瑠が為朝に言われたようなことを、今度は充瑠自身が言っている。
「ただでやるのはやだ。対価がないと。」
「そんなぁ…俺、今月あんまりお小遣いないんだけどなぁ。」
「誰もお金で払えなんて言ってないでしょ!」
莉乃は充瑠のおでこにデコピンをして怒る。
「いたっ…じゃあ、どうすればいいんだよ?」
「んー…?充瑠がいまここでちゅーしてくれたらやってあげる。」
「…えええええ!!!いま!?ここで!?む、無理無理!!!ハードル高すぎ!」
顔を真っ赤にしながら手を横にぶんぶん振る充瑠。それを見た莉乃は「あっはは!」と面白そうに笑って…
ちゅっ
と、充瑠にキスをした。
「ふふ、充瑠のいくじなしー。次は絶対に充瑠からしてもらうからね?…ほら、ぼーっとしてない!絵のモデルやるんでしょ?」
「う、うん…でも…その…ちょっと、時間をください…。」
ひょろひょろとした声でそう言いながら、充瑠は鼻血を出して真後ろにバタンと倒れた。
「なんかもう、途中から何見せられてるんだろって思ってたけど…とりあえず…。」
「とりあえず………小夜姉ーーー!!!」
その後駆けつけた小夜に充瑠が手厚く介抱されたのは、言うまでもない。
☆Ex-aiDrive【K/エグゼイド×ドライブ】→←〇絵のモデルは君だ!【S/充瑠】
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みかげ(プロフ) - スピカブラックさん» すみません、だいぶ前に書き上げていたのに、公開したつもりになって非公開のままで…お待たせしました!! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 瑠花さん» お久しぶりです瑠花さん!!!バーニングな迅さん、難しかったんですけどもうなんか大人にしとけばいいだろうと思って書きました!!(おいこら)いつもコメントしてくれてほんとにありがとうございます!またリクエストしてくださいねーー!! (2020年6月9日 1時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - スピカブラックさん» かしこまりました!しばしお時間いただきます! (2020年6月9日 1時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
瑠花 - みかげさん» お久しぶりですみかげさんー!!!しばらく見れてなかったんですがバーニング迅さん!!!ほんとに初ですかってくらいバーニング迅さんでした!!!!素敵な迅さんをありがとうございます!!体調等色々気をつけてお過ごし下さい…! (2020年6月8日 9時) (レス) id: 8c3e454506 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクで時雨で甘で書いて欲しいです! (2020年6月8日 1時) (レス) id: d87ef36352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかげさん@仮面ライダー | 作成日時:2020年1月2日 11時