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硝煙の香りの立ち尽くす町外れ。
喫茶店のあった場所は黄色のテープで封鎖され、
こちらは別世界だとでも言いたげに揺れている。
空を見上げれば、今にも落ちてきそうな曇天。
手を伸ばしても、それには届かなかった。
A「…………。」
まるで、自分は道端に生えている雑草みたいだと思った。
勝手に産み落とされて、意味もなく生きて、
最期は呆気なく道行く誰かに踏み潰される。
誰にも知られず朽ちていく。
強くなんてなれなかった。
正しくなんてなれなかった。
成りたいのに、思い出が邪魔をする。
あの日言われた言葉が、
突き付けられた現実が、
私の心をじわじわと食べていく。
『未来ある、2人を……ッｺﾞﾎｯ…！』
A「っ、…………。」
呆気なかったね、マスター。
私たちは所詮雑草だったんだ。
そんな価値が私たちにあるようには思えないよ、
そんな価値のある人間に成れるわけがないよ。
あなたは、ただの無駄死にだった。
あれからずっと、
重也くんの泣き声が耳から離れなくて。
マスターの私を見るまるで愛しい子供をみるような、
その目が忘れられなくて。
昨日、私は病室を飛び出した。
重也くんはヒーローが厳重に保護してくれて。
それが少し、不自然だった。
A「…………。」
ひたすらに夜の街を歩いた。
今止まれば、何かが終わってしまう気がして。
全てが本当に無駄に成ってしまう気がして。
遠くへ、遠くへと。
何時間も、何日も歩いて、目を開けて。
見覚えのある街に辿り着いた。
「おいおい聞いたか？
ヤクザどもが組抜けた奴の家に
火を放ったんだと。」
「なんでもその抜けた奴が貴重な個性を使う
ガキ攫って、その腹いせらしいぜ。」
「おーおー、おっかねぇ。」
A「…………ねぇ、その話、
もっと詳しくオネーサンに教えてくれない？」
嗚呼、雑草だなんて
まるで私は毒虫だ。
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さ - 恋花さん» そういう事言われて不愉快になる方いるのでやめましょうね (2022年10月25日 0時) (
レス) id: 11966a8a73 (このIDを非表示/違反報告)
恋花(プロフ) - 重也くんって文ストの中也みたい！ (2022年10月21日 17時) (レス) @page2 id: bb4cebb7fd (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 小鉄さん» うぁぁ嬉しいですありがとうございます；；頑張ります…✨ (2022年10月14日 0時) (レス) id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
小鉄 - たくさん泣いたし途中何度も発狂したくなりました( ；∀；)こんなに感情を揺さぶられる夢小説は初めてです……！これからも楽しみにしてます！！ (2022年10月13日 1時) (レス) @page43 id: a865d1e6ca (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 咲さん» えええありがとうございます！自分も泣きながら書いてたので嬉しいです；； (2022年10月8日 9時) (レス) @page6 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：！！！
| 作成日時：2022年10月7日 22時
