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「今の日本は、この社会は平等だと思いますか?」
゛平等 ゛そんな言葉、
彼からそんな言葉が出ると、
益々何を考えているのか分からなくなってしまう。
「随分とぶっ飛んだ話だな。
私がそれに答えて意味があるのか?」
彼にとっては大事な話らしく、答えて欲しい。
そういう話だった。
「私の考えで言うと、
当然世の中は平等じゃない。
少しもな。」
「俺もそう思います。平等なんて言葉は偽りだと。
でも、
俺たち人間は考えることの出来る生物です。」
「何が言いたい?」
「ルールは゛平等 ゛に、
適用されているように見えなければならない、
ということですよ。」
「ほう?なんのつもりだ?」
先生に向けて綾小路くんはは端末を差し出した。
「須藤の英語の点数、一点売ってください。」
そう、茶柱先生は初日、
こんなことを言っていたのを覚えているだろうか。
「この学校では、
ポイントであらゆるものをポイントで買うことが出来る。」
きっと、それに綾小路くんは目に着けたのだろう。
彼は勘がいいのか、僕と同じ類のものなのか。
今の言葉で、少し彼を警戒せざるおえなくなったのだ。
「ルールは平等に適用されなければならない、
この中間テストにも。」
「ハハッ..w面白いな、お前は。
まさか点数を売ってくれと言い出すとはな。
.....なるほど、確かにそういう考え方も出来なくはない。
だが、
お前の手持ちで買える金額とは、限らないぞ? 」
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作者名:匿名希望 | 作成日時:2022年10月10日 23時