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操られたもん勝ち―7 ページ24

ym side


hk「伊野尾さんの恋人なら、有岡さんじゃあないんですか」

「有岡?誰それ」

hk「こちらの組の幹部です。お二人が付き合ってるのかと。……それがどうかされましたか?」

「いや、それがさ……」



おい、どういうことだよ裕翔。

話が違うじゃねぇか。



hk「知念侑李?」

「そ。薮ちゃ──薮に会わされて」

hk「薮って……日下杜組の関係者では?」

「色々とややこしい事になっちゃってんの」

hk「まさか幹部と後継者が揃っているとは」

「光くんついこの間までこっちにいたのに知らなかったんだ?」

hk「長年組長に付いていたので、涼介さんの事情は一切耳にしていなくて」

「そういうもんなんだ?」



知らないことばかりで楽しい。

状況が目紛しく変化していくのが、ゾクゾクして堪らない。



「じゃあさ、今の話を纏めると、こういうこと?」



伊野尾は本当は知念を恋人に持っていて、有岡とは恋愛関係があるように見せているだけ。

それがなぜかは分からないが。



hk「いや、しかし、有岡さんは本気のように見えましたが」

「てことは、その有岡は騙されてるってこと?」

hk「その可能性も否定はできないかと」

「ふーん」



なるほどねぇ。

伊野尾慧とは話してみる価値がある、か。



hk「一つ、俺からも宜しいでしょうか」

「いいよ。なに?」

hk「高木雄也は、そこにいる彼ですか」



雄也?

そりゃあ、裕翔のバーテン、でしょ……?



hk「本当に、このバーでしか見たことがないのですか」

「なに言ってんの。ここで働くバーテンでしょ?光くんこそなんで知ってるの」

hk「だってあいつは──」



その時、ガラッとドアが開き、その人物が入ってきた。



tk「お二人とも同じでしたよね?」

「あ、あぁ」

hk「おい、お前」



ん?、と雄也が首を傾げた瞬間、光くんが銃を向けた。



「光くん!」

hk「涼介さん。こいつ、俺の同僚です」

「は?ちょっ、笑。なに言ってんのお前」

hk「知らないんですか?こいつも、以前まで白鳥組に──」

tk「すみませんが、銃を下ろしていただけますか」



光くんに標準を合わされているのに、なんでもないみたいにカクテルを置いて見やった。

本当に、白鳥にいたのか?



「雄也。お前、なんでここでバーテンの仕事始めたんだっけ」

tk「ここの常連になったら、働いてみたくなっただけだよ」

「じゃあその前は、どこでなにをやってた?」



裕翔に聞いてみれば?なんて、そいつは笑った。


.

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(プロフ) - みるみるみるきーさん» コメントありがとうございます!!!まさかまさか、みるみるさん(私が勝手にそう呼んでいます。すみません)からコメントを戴く日が来ることになるとは……!騒いでいただけるなんて、感激です!早く更新します!ありがとうございます!頑張ります! (2020年9月13日 23時) (レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 初めまして。《ミントな君に祝杯を》をから一気読みしてしまいました。いろんな人がいろんな形で絡んでいて、え?あら?そーなの?うわー!と、ひとり騒がしくしながら読み進んでいました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月12日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年6月16日 15時

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