氷が十三粒 ページ14
Side.Jamil
『スフィオン家は、昔から謎だらけだった。
13人も子供がいるというのに、情報が一切漏れ出さない謎の名家。
社交的な場にも出ないため、その当主の素顔もわからない。
そもそも家がどこにあるかも不明。
そんなスフィオン家の末っ子がNRCに入学するというのだから、俺も少し楽しみにしていた。
とはいえ、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花とはまさに彼のことで…正直言って俺は監督生より先輩を見ていた。
先輩の姿に見惚れていた。
まぁ蓋を開けてみれば思っていたより不思議で、カリムとも違う鬱陶しさを持っていたんだがな←
でも…でも、俺にとっては、いざとなれば頼りになるし放っておけない、少し親しみやすい先輩だったんだ。
なのに…
____ボクがしているのは人殺しじゃない。救ってあげてるんだ____
あのときの目は、本当に恐ろしかった。
いつもはにこにこしていて常に糸目だからわからないが、A先輩の目は綺麗な翡翠色をしていた。
だが、光がなかった。
ぞっとするほど闇が続いていて、俺は思わずカリムを守った。
まぁ、先輩がカリムを襲うようなことはしないとわかっていたが…。
それほどまでにハイライトが消えていた。
あの人、あんなことできたんだ。
あんな声出せたんだ。
だが一つ気になるのは学園長だ。
学園長が言っていた、「スフィオン家の息子は聞き分けがいいと聞いていましたが…」という言葉はなんだったのだろう。
それを言った瞬間、A先輩は元に戻った。
スフィオン家で何が起きていたんだ？
学園長は何故それを知っていた？
その後の学園長の謝罪の意味は？
先輩の、お役目とは？
どういう意味かは、今はわからない。
でも、いつか知りたい。』
そこまで書いてペンを置く。
これは毎日書いている日記だ。
ここには俺の思いと、その日の全てが事細かく書いてある。
…勿論、カリムに対する思いも。
だから俺は、この日記だけはいつも肌身離さず持っていることにしていた。
こんなものが主人に見られたら大変だからな。
…それにしても、本当に謎だ。
オーバーブロットを殴っただけで収束させたのも、先輩の言ってたお役目も。
最大の謎が学園長だ。
でも、聞いたところで教えてくれるわけがない。
…先輩、カリムは嫌でも、俺くらいには相談してほしいのに。
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ユアさん - なんでやろ…マホたそに見える (7月28日 19時) (
レス) @page6 id: ae68d762ff (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - かふかすかるさん» 夢主くんの喋り方は完全にマホロアにしてるからですね…！！() コメントありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: fee00d9c4b (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - なんかすごいマホロア感感じました！ (2021年9月11日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - 雨の夜さん» 優男とか通り越してもはや出来る男のクル先← スフィオン家に不幸が襲うまであと5…4…() (2021年5月10日 20時) (レス) id: ecdadf7d60 (このIDを非表示/違反報告)
雨の夜 - 何かを察した出来る男クル先← 真面目にスフィンオス家だけはバットエンドになって欲しい(真顔) (2021年5月10日 18時) (レス) id: 1e59db50fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶぃ、さいん | 作成日時：2021年4月4日 15時
