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目の前に運ばれてきたサンドイッチは、想像していたよりもずっと美味しそうに見えた。
中にキュウリとハムが入ってる無難なやつなのに、自分で作るよりもずっとずっと美味しかった。
一方、赤司くんが注文したのは絶品オムハヤシ。当て付けか?お?お主、私が遠慮したものを食べると申すか?
あーやだやだ。サンドイッチ美味しいしこれにして正解だった。絶品オムハヤシなんて知らない。私カレー派だし。うん。うん。
でも赤司くんが食べているのを見ると絶品オムハヤシへの未練を断ち切れない。
「佐藤さん、これすごく美味しいよ」
「そうですか」
「一口いる?」
「いりません。私にはサンドイッチがあります」
「そのサンドイッチ美味しそうだね。一つもらってもいいかい?」
「えっ…まあいいですけど」
「佐藤さん、怒ってるの?」
「怒ってないです。赤司くんがオムハヤシを食べているからと言って、全然怒ってないです」
「やっぱり食べたかったんだ」
「なっ」
「ずっとオムハヤシのほう見てたよ?サンドイッチ頼むときも」
そう言って赤司くんはクツクツと笑う。
「口開けて」
「え」
「いいから」
言われた通り口を開けると、赤司くんが食べていたオムハヤシをいきなり突っ込まれた。
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てけてけ(プロフ) - 北狐さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです。励みになります。 (2020年3月6日 11時) (レス) id: 8b7a3ff51f (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - とても面白いです。久々に黒バスの作品を読んで、ワクワクしています笑 更新楽しみにしています。 (2020年3月5日 0時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てけてけ | 作成日時:2020年2月16日 1時