13 ページ13
たぶん赤司くんも私がこの店に対して「ずるい」と言ったわけではないのは分かっているのだろう。
それでも気にしないでいてくれるのは、彼の優しさか。
だからモテるのかなあ…と思いつつも、モテる人はいきなりキスはしない、と否定する自分もいる。
自分が赤司くんとどうなりたいのか、自分でもよくわからない。
食事を終えると、赤司くんは私に今日の講義のノートを見せてくれた。集中してなかったでしょ、と言って。
本当に、誰のせいだと思っているんだ。
そう思いながら、赤司くんのノートを自分のノートに写していく。少し手が止まると、講義の内容を分かりやすく教えてくれる。
赤司くんは教えるのが非常に上手かった。難しい内容もすんなりと入ってきて、彼の頭の良さを実感した。
「…はあ〜、疲れた………赤司くん、ノートありがとう」
「どういたしまして。今日の講義はなかなか堪えたよ。教授の話も難しかったし」
「そうだったんだ…全然聞いてなかったかも……赤司くんってやっぱりすごいね」
あの教授の話は正直難しいし、講義の内容もそこそこハードである。それをきちんと理解できるって本当にすごい。やっぱり大学入っても予習とか復習とかきちんとしてるのかな。
ノートを片付けていると、赤司くんは店員さんと話し始めた。
腕時計の時刻を見ると午後三時過ぎ。
だいぶ長居をしていたようだ。
さっき店員さんと話していたしそろそろ帰るのかな。
104人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てけてけ(プロフ) - 北狐さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです。励みになります。 (2020年3月6日 11時) (レス) id: 8b7a3ff51f (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - とても面白いです。久々に黒バスの作品を読んで、ワクワクしています笑 更新楽しみにしています。 (2020年3月5日 0時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:てけてけ | 作成日時:2020年2月16日 1時