【おそ松さん】泪が止まらない。

十七粒 ページ17

「ところでさ、A」


「なんだいおそ松」



冷めてしまったタオルをきちんと畳んでテーブルの上に置いていると、突然おそ松が口を開いた。今まで静かだったから寝たのかなと思ってたんだが……外れみたいだ。



「何で、もっと早く俺達に知らせなかったの？」


「……ふっ、君達はギャンブルや姿の見えない人との待ち合わせ、就活やアイドルの追っかけ、猫を愛でる、素振りや溝川泳ぎ、不特定多数の女子とのデートで忙しいだろう？
私なんかに構う時間を作ってくれるとも考え辛いし、そもそも電話やメール越しで伝えたって信じないに決まってる」



今突っ込まれたら一番マズいところをつつかれた私は内心焦りながらそれっぽい理由を並べた。よく一瞬で思いついたな凄いぞ。

自分を褒めながらおそ松に同意を求めると悔しそうに唇と尖らせて小さく「そうだけどよ……」と呟く。


丸め込み成功。



「でも一か八かで教えてくれなかったのはどうして？一松兄さんだけに教えてたなんてズルいし！」



お、おぉ十四松……更に追求しますか……。

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