きらきら光る謎めく星よ２ (ページ17)

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６７: 温度差ページ17

ーーー蓮巳side

ハロウィンパーティーが終わってしまうと、当日との温度差に少しだけ寂しさが残る。その寂しさが消えたと思うとすぐにクリスマスだ。

街にはイルミネーションが輝きクリスマスソングが流れる。

そのクリスマスを祝い賑わせる『スタフェス』の説明を、ボーッとする英智に聞かせていた。

蓮「ここまでがスタフェスの……、おい英智」

英「………」

蓮「英智！」

英「わっ、あ、ああごめん。えっと…」

机に資料を叩きつけるように置くと、その音にようやく反応を示した。しかし何も聞いていなかったらしく、困った表情を向けてくる。

思わずため息を吐くと、申し訳なさそうに謝られた。

何に気を取られているのかは分かっている。俺がそうさせていることも。それでも…

桃「会長～っ！」

英「やあ桃李。待っていたよ」

蓮「姫宮……ノックをしろと何度も言っているだろう」

突然飛び込んできた姫宮に誠意の無い謝罪を返され、小言でも述べてやろうかと眼鏡をかけ直すと英智に笑いながら止めれた。

このところ見せなかった笑顔を見れて、少しだけ安心する。

楽しげに談笑する様を横目に、山積みの書類を捌き始めた。

ーーー英智side

英「ボーッとして敬人の話を聞かなかったものだから怒られてしまってね」

桃「あははっ♪そこにボクが来たんだ？」

英「そうだよ。助かった」

可愛らしく笑う桃李の頭を撫でながら、昔の彼はこんな気持ちだったのかと想像する。

その悲しみを読み取られてしまったのか、桃李が心配そうに眉を下げて口を開いた。

桃「会長、お体の具合でも…」

英「ううん、大丈夫。ごめんね桃李、不安にさせて」

桃「ボクは良いけど…会長、最近そういうことが多いし」

柔らかい髪の毛を撫でながら、懐かしんで微笑みを浮かべた。