１１４: そんなこと言ったって ページ14
琥珀の瞳にジッと見つめられ、気まずくて視線を逸らす。
兄さんが口を開くと夏目も視線を逸らして言葉を返し、張り詰めた空気が緩んだ。
ため息を吐くと袖をくいっと引かれ、口角を上げて振り返る。
宙「疲れてますか？そんな色な〜」
「ああ、うん。さっきまでライブやってたんだ」
宙「ああっ、ひなちゃんから聞いた気がします。お疲れ様ですっ」
「ははっ、ありがとう。」
作り笑いが本物の笑顔に変わって、夏目の『幸せにする魔法』を受け継いでいるんだと実感する。
頭を撫でていると、その手を夏目に払われた。驚く宙を他所に、夏目に睨まれてサッと離れる。
夏「ソラ、行くヨ。」
宙「ししょ〜、怒ってますか…？」
夏「怒ってないから早く行こウ。渉にいさん、またネ。」
渉「もう行ってしまうのですか？残念ですが…気をつけてお帰りくださいね〜」
夏「ウン、じゃあネ」
宙「さようなら〜！」
宙に手を振り返して、遠ざかっていく背中を見ながらまたため息を吐いた。こっちも何とかしないといけない…
ライブ直後の気持ちが完全に冷めて、気分が落ち込んだ。
渉「困りましたね〜…Aの兄ですし、夏目くんの『にいさん』ですし？どっちの味方も出来ません…」
「ううん、これは僕らの問題だから。まあ実際、責められるべきなのは僕だからどうにも出来ないけど」
自嘲気味に笑って言うと、兄さんが悲痛そうな面持ちで首を振る。
不思議に思って首を傾げた僕の頭に、兄さんの手が乗った。
渉「やはり私達の助けも必要ですかねぇ…」
「え…？」
渉「そうやって受け身になるだけでは、どうにもなりませんからね。もう少し斜に構えても良いんです。」
「……？ うん。」
よく理解しないまま頷いて、先を歩く兄さんを追いかけた。
斜に構えるって言ったって…そんなこと、出来る権利が僕にある筈もない。
夏目が傷ついたのだって、僕が一因なんだから__
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瑠璃烏(プロフ) - 推しが可愛すぎさん» 感動していただけた事に涙ですっ｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ご期待に添えるよう、頑張ります！ (2019年11月18日 19時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 如月さん» 閲覧頂きありがとうございます！夏目くんとの関係、エピローグにて書いております(^-^) しばしお待ちを！ (2019年11月18日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
如月 - とてもおもしろかったです！自分的には夏目くんとの関係がみたi ��(ﾟoﾟC=(__:次回作も楽しみにしてます！ (2019年11月18日 0時) (レス) id: 9471f73ad6 (このIDを非表示/違反報告)
推しが可愛すぎ(プロフ) - なんか感動と涙しかありませんでした！(あれ同じ？)好きだったので続きとかまだ見たかったですが次回作がんばってください！ (2019年11月18日 0時) (レス) id: b43a5c5bee (このIDを非表示/違反報告)
黒影(プロフ) - 12月にもう1回ですか……頑張ってくださいね (2019年10月30日 17時) (レス) id: 18284fa39e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2019年10月19日 1時
