ビーチバレー ページ25
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「アーヤ、ビーチバレーやる?」
そろそろ貝殻でも拾いに行こうと思った頃。ビーチボールを持った黒木君が私の前に現れた。
薄手のパーカーを羽織っていた。
やるっ!
私はむくっと起き上がり、黒木君の後に続いた。
私と黒木君でバレーを始めていると、
それを見つけたkzの皆が騒ぎ始める。
「おい、何抜け駆けしてんだよ黒木。俺達も混ぜろ。」
そうして、皆でビーチバレーをすることになったんだ。
私、黒木君、翼のチームと、若武、上杉君、小塚君、のチーム。
そして審判の忍。
黒木君がトスを上げ、翼がスパイクを打つ。
無駄な動きを1つも見せない姿に私は感動して、つい拍手!
その瞬間、若武が粘ってそれを取り、私の方にボールが来た。
わっ!
翼に気を取られていた私は、パニック状態!
慌ててトスを上げようとした時、ぬかるんでいる砂に足元を取られ、ずるっと滑る。
その瞬間波が押し寄せてきて私は全身びっしょり。
さらに追い打ちをかけるように、ボールは私の頭に直撃した。
それで皆は大爆笑。
若武なんかお腹を抱えて笑い転げていた。
むっ。
そんなに笑わなくたっていいじゃん。
「アーヤ、大丈夫?」
クスクス笑いながら翼が手を差し伸べる。
私はカァーっと頬が熱くなり、その手を握って立ち上がった。
「大丈_____」
そう言いかけて、私は気付いたんだ・・・。
やばい、洋服が透けてる!
「着替えてくる!」
私は慌てて荷物のあるレジャーシートの方へ走って行った。
そうは言ったものの、着替えなんか持ってきてない・・・。
「もう転ぶなよ!」
後ろから皮肉が込められた若武の声が聞こえたが無視!
皆の前であんな大恥かくなんて、最悪・・・。
私はレジャーシートまで戻り、一応自分の荷物を確認してみる。
が、予想通り着替えは持ってきていなかった。
髪の毛には砂が絡みついていて、気持ち悪い。
私はくしゃみをした。
う・・・風邪引きそう。
わーん、どうしよう!
私は泣きたくなるような思いで、その場に立ち尽くす。
向こうではkzの皆がビーチバレーを再開しているのが見えた。
最終手段は、誰かに服を借りよう・・・。
私はそう考えていると、
「君、どうしたの?」
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ふわふわ - 新しい作品楽しみにしてます!^_^ (2020年5月14日 16時) (レス) id: 25ce3e61b4 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ - この話完結してなくないですよ。 (2020年4月18日 15時) (レス) id: d089e3229f (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - 続きをお願いします (2020年4月8日 16時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 訂正してばかりですが、お話面白いので、頑張ってください! (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 29ページの『ごめんな。』で、「息がかかりほうなほどに、」とありますが、「息がかかりそうなほどに、」ではないでしょうか (2020年4月1日 10時) (レス) id: ec2bb43d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こむぎ。 | 作成日時:2019年1月2日 14時