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21話 ページ21






「てなわけで来たよ。四人で。」

「キャラが濃い。」



本日は玄弥の射撃の大会の日。
A、炭治郎、無一郎、有一郎の双子二組で玄弥の応援に来た。

尚、有一郎がいるのは無一郎のAと休日も会うという鋼の決意が折れなかったから。
自称無一郎の護衛。


玄弥はキャラの濃さに若干戸惑っているようだったけれどもう慣れっこだと言いたげに溜め息をついた。



「会場広いから迷うなよ。」

「私ってそんなに方向音痴に見える?」



この前も同じことを無一郎君に言われた気が…とAは先週の記憶を辿る。

あ、言われたわ。



「大丈夫だぞ玄弥!俺がAに付いてるからな!」



炭治郎はすかさずAの腕に自身の腕を絡めた。これではまるで恋人のようだ。


二人は双子だが二卵性双生児なので顔はそこまで似ていない。

それにどちらかと言うと炭治郎は炭十郎似、Aは葵枝似なので二人が自分達から双子だと言なければ、なかなか気づかれることはない。


現に入学当初は本当に双子か疑われたくらいだ。



「玄弥助けてこいつの頭撃って良いから。」

「俺まだ射撃部続けたいから断る。」



清々しい顔でAの頼みをバッサリと断る玄弥。まあ当然と言えば当然の反応なのだが。



「炭治郎だけ狡い。僕もAと腕組みたい。」

「無一郎君落ち着いて。腕組んでるんじゃなくて無理矢理絡められてるの。」

「僕もして良いってこと?」

「ん?」



とうとう会話が噛み合わなくなってしまいAは頭を抱える。とんでもねぇ無一郎だ。

そして冬の南極の氷よりも冷たい視線を背中には感じる。皆さんお馴染みの有一郎君です。



「そんなことしたら脳天撃ち抜くぞ。」

「有一郎君、なんで私にそんなこと言うのさ。この場合無一郎君にじゃないの?」

「お前に無一郎は渡さない。」

「みんな揃って話が噛み合わない。
そしてこの言葉を聞くのは何回目だろうか。」



君の弟君を嫁に貰う気はさらさらないよ。
そう言うと有一郎の視線が更に棘のあるものになった。本気で刺さる。


噛み合わない人達の会話にほとほと呆れた玄弥は、もう時間だと言ってくるりと背を向けた。








「俺もう行くわ。」


「え、待って玄弥。貴方がいなくなったらここに残る常識人が私しかいなくなっちゃうじゃん。ねぇ。おい髪全部剃るぞ。」

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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
- 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時

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