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41話 ページ41

二人の間に流れていた何とも言えない沈黙を破ったのは無一郎だった。



「…それってさ、期待しても良いんだよね?」



無一郎は真っ直ぐな視線をAに向けた。

Aはまるでモアイのようにぴしりと固まって無一郎を見た。







ヒュッ、と息が詰まった。
だって、無一郎の瞳があまりにも真剣だったから。

こんなにも真っ直ぐで期待を含んで、僅かな熱情を孕んだ瞳に捕らわれたが最後、目を離すことはできない。



ただ時間だけが無常に流れていった。



「…期待、しちゃうよ?」



これは無一郎なりの優しさ。
最後の最後に、きちんと自分を拒むという選択肢を与える。

理由は単純。Aのことが好きだから。



もし自分を拒むことを彼女が望むならば、それにきちんと応えることだってしてあげる。

でも拒まれなかったら最後、二度と離してやる気なんてさらさらない。


捕らえて二度と、きっと離すことは無い。



「…ん、うん……」



喉の奥から絞り出すように、全てを吐き出すようにAはそう発した。



無一郎はAの返答にばっと顔を上げた。

Aの顔は今までに見たことのないくらい真っ赤に染まっていて、見ているこちら側まで赤面してしまいそうになった。



「…もう、期待するからね…」

「はい……」



湯気が出そうなくらい顔を赤くしたAを見て無一郎の心臓がトクリと跳ね上がった。








___ああ、やっぱりこの人が好きだ。



































「全力で惚れさせるからね。」



「多分もう半分は惚れてますけどね…」



「あと半分か…頑張るね?」



「…私の心臓はもつのだろうか…」

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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
- 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時

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