1話 ページ1
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「A!何故だ!何故俺より先に学校に行ってしまったんだ!」
「シスコンから逃げる為に決まってんでしょうが!」
朝からキメツ学園内で追いかけっこをしているのはかの有名な竈門双子。
双子の弟が異常なまでのシスコンだということは周知の事実。
そして姉は弟から逃げまくる日々を送っている。
「あ、助けて時透双子!」
「あ、Aと炭治郎だ。」
「また追いかけっこしてんのかよ…懲りないな…」
竈門双子の姿を見て目を輝かせたのは無一郎。
通常運転の二人を見て呆れた顔をするのは有一郎。
同じ双子の後輩達にAは助けを乞う。
「あ!有一郎君に無一郎君!おはよう!
Aを捕まえてくれ!」
「うーん、Aを僕のお嫁さんにして良いなら炭治郎の言うこと聞くよ。」
「だ、駄目だ!Aは嫁にはやらん!」
むん!という効果音付きで炭治郎は無一郎からの申し出を却下する。それにほとほと呆れる有一郎。
Aは無一郎君のお嫁さんとか時透ツインズのファン達に殺されるわ…とひとり身震いしていた。
「有一郎君!炭治郎を何とかして!」
「無理だ。」
Aのお願いをばっさりと切り捨てる有一郎。
有一郎君冷酷だ!とAが叫ぶがそんなこと気にしない。
「先輩からのお願いだよ!」
「お前は俺からしたら先輩というより歳上の妹。」
「歳上の妹って何!てか私竈門兄弟の最年長!長女!」
そう叫ぶAは油断していた。
ガシッと思いっきり誰かに腕を掴まれたのだ。
あ、やばいと思い振り返ると。
「捕まえた。」
無一郎がにっこにこな笑顔を浮かべてそう言った。
無一郎がまさか炭治郎に加担するとは思っておらず、サァーっと顔から血の気が引く。
無一郎君ありがとう!と叫ぶ炭治郎はすぐそこまで迫っていた。
やばい、逃げないと…と思ったけれど、生憎無一郎の腕力は只者じゃない。とても将棋部だとは思えない握力にAは悟った。
駄目だわこれ。詰んだ。
「A!」
ガバッとAに抱き着く炭治郎。
怪訝そうな顔をするA。
炭治郎狡い、と呟く無一郎。
ほとほと呆れ返る有一郎。
「……と言うか俺はAを捕まえたところでどうすれば良いんだ…」
炭治郎、阿呆確定。
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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
孤 - 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時