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「…速いな…」
エレベーターはまだ16階のままで14階に着くのはすごく速かった。
扉は開いてるけど、出る気になれなくて。
速すぎるエレベーターを睨む。
ボタンの銀色に映る私の顔が、とんでもないほどしかめっ面で不細工で
あー！って頬をもんだ。
「…スマーイル？スマーイル…」
そう、逃げちゃダメ。
しまりかけてるドアに、“開”のボタンを押して開き直させて
心なしか大股で14階に降りる。
「失礼します〜」
翔「あれ？お茶だし係りは？」
「もう用無しだそうで(笑)」
翔「ヘマしたの？笑」
「な、してませんよ！」
のけ反りながら笑う翔さんの目の前で
ちょっと真奈の、元気がない。
真奈に気づかれないよう、翔さんに
“どうしたんですか”って目で訴えたら
知らね、って言うように。
冷たく口をひん曲げた。
これは、翔さんの仕業だ。
でも少しだけ真奈が羨ましかったりする。
所謂痴話喧嘩、ってやつでしょ
私とニノさんが出来る喧嘩でも、私と翔さんが出来る会話でもないんでしょ。
愛のもつれ、なんだから。
「っ、翔さんお茶のおかわり要ります？」
翔「あー、コーヒーあるかな？」
「給湯室に行ったらあります。淹れてきましょうか」
翔「…めんどいよね。買ってくるわ。Aちゃんも一緒どう？何か買おうか」
「ほんとですか！？」
ハッ、と口を塞ぐ。
こんなに塞ぎ混んでる真奈の横で、大きな声で喜ぶものじゃないよな。
翔「ふふ、じゃ行こっか。…真奈ちゃん何かいる？」
真「……いいです。」
翔「ん。じゃ、Aちゃん行こっか」
静かに、翔さんの後ろをついていこうとして
会議室のドアを開けたときだった。
ガタン！って後ろの方で音がなる。
真「…私も！……私も行っちゃダメですか」
翔「真奈ちゃ、」
真「……いやです！やです！」
翔「…来るならそんな泣きそうな顔、直してから来なよ」
ぐ、って真奈が顔を抑える。
二人に何があったのかも、真奈が言った“嫌”が何に対してかも分からないけど
二人の関係が悪化したことだけは、分かる。
こんな時でも尚、余裕そうな笑みを浮かべる翔さんが
自販機の場所を確認して
エレベーターに乗った。
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まも(プロフ) - ゆかりさん» ご感想有難うございます！可愛いですよね(*^^*) (2016年6月8日 15時) (
レス) id: 6957800e1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 二ノ翔ちゃん大好き愛してる (2016年6月8日 11時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まも | 作成日時：2016年5月28日 8時
