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ﾌﾞﾙﾙﾙﾙ,ﾌﾞﾙﾙﾙﾙ,
夜11時、ベッドの上で寝そべって、ちょっと長めの小説を読んでたら、枕の横にあるスマホが震えた。
今日は暑い。
この前までは寒い寒いって暖房をつけてたのに、なんだこれ。
「ん、もしもし」
小説を見ながら、慣れた右手で電話をとった。
「あ、A起きてた？良かったー！」
「ふふ、どうしたの？」
同期の真奈が、踊った声で私の名前を呼ぶ。
「…会いたい、く、なっちゃったんだけど、もうこんな時間じゃん？迷惑だよね…」
まだスラスラ紡げてない言葉を言う。
…もし、もし私の勘が当たるなら、やめて。
言わないで。
「誰に？私？」
「Aにも会いたいけどさぁ…なんか今」
私が、見えない反抗心を、おどけるっていう行為で出しても、そんなの関係ないよ、っていうように話を続ける。
「翔さんに会いたい…」
勘は、当たる。
「分かってるよ、櫻井の翔さんね」
「うん…そう。会いたくなった、急に。でももうこんな時間じゃん？迷惑だよね…」
私も、会いたいよ。
誰かがいった、「先に好きっていった方が勝ち」ってやつ。
その通りだ。
真奈、私も翔さんが好き。
言ってないけど私と真奈は、ライバル。
そう思ってるのは、私だけ。
実際真奈は、翔さんに気持ちを伝えて、オーケーをもらってる。
私はまだ、翔さんとずっと続いてるメッセージを喜んでるような子供の恋だ。
「迷惑なんかじゃないと思うよ？連絡してみなよ」
そう言いながら自分自身も小説を閉じて、スマホをメッセージの画面に変える。
櫻井翔の画面に、２つメッセージ。
なんて送ろう、って真奈の声を聞きながら、私もそのトーク画面を開いた。
「会いたい、って言ったら重いよね」
「重くないんじゃない？会社じゃくっつけないでしょ？」
翔さんは、最近取引をしてる会社の上司。
会議が多くて、よく会うけど
真奈と翔さんはつきあってることを隠してるから、基本的にイチャイチャしない。
「じゃあもう、会いたいって言っちゃおう」
「うん、まだ翔さん起きてるよきっと」
だって私のところに来たメッセージは、５分前。
きっとまだ会社だよ。
私が、今日も残業なんですか？って送ったのに対しての返信。
《今終わったよ〜(笑)》
《もう寝ちゃったかな？》
その優しそうな言葉を、真奈にも、
そしてもっと甘い言葉を真奈にかけてると思うと、辛くて辛くて泣きたくなる。
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まも(プロフ) - ゆかりさん» ご感想有難うございます！可愛いですよね(*^^*) (2016年6月8日 15時) (
レス) id: 6957800e1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 二ノ翔ちゃん大好き愛してる (2016年6月8日 11時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まも | 作成日時：2016年5月28日 8時
