出所してから愛が重い…！！【灰谷兄弟】

34_布団 ページ36

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「なぁ、いい加減出てこいって」


「学校いくんじゃなかったのかぁ？」




絶対口聞かないって覚悟を決めて布団にくるまっていること数分




もう学校行く時間はとうに過ぎており、そろそろお腹の虫も鳴き出して来た所




早く竜胆の美味しい料理を食べたい





だけど、二人に少しぐらい反省して欲しくて我慢する




今日ぐらいサボってもいいよね




学校に関してはすでに諦めた




「ほら、いつまでも意地張ってんなよ」




布団が引っ張られ体が出そうになるのをギリギリで阻止する




危ない、力強く布団を引くから半分まで出てしまった体をまた布団の中に戻そうとすると足が掴まれた




これではまた布団に篭れないから申し訳ないけど結構力強く足を振り解こうとしてもびくともしない私の足




嘘でしょ




この18年、共に苦楽を過ごしてきたのは私の夢だった？



言うことを聞かない私の足を動かそうと躍起になっていると布団を剥がされてしまった





開けた視界の中、飛び込んできた二つの整った顔はなぜか色っぽい瞳を揺らしていて、布団を取り返そうと伸ばした手は蘭の手の中




「誘ってんのか？そんな足見せて」


「ようやく襲われる気になったんだな♡」




なんの話をしているのか分からなくて、竜胆が言っていた足に目を向けても短パンを履いているため少し太ももが見えている私の太い足だなとしか思わないけど




てか、事あるごとに襲う気満々なのなんなの？




こんな感じの雰囲気になったのもう両手以上じゃない？




降ってくるキスの雨と弄られる服の中の手に、腰が抜けて抵抗もできなくなるのがいつものパターン




本当に私が初めてなのか疑わしいほど




手慣れている感じがまぁ…かっこいい所ではあるけど




それにしたって朝から盛りすぎでは？




『ストップ！！』




二人に手を突き出すと急に吹き出す二人




なんなんだろうと困惑してると、やっと口聞いてくれたなって笑う竜胆の声




私に対して手を出す気はあったんだろうが今回の件に関しては私に口を聞いて欲しかったかららしい二人の言動




私が口を聞いてくれたってだけで安心したように嬉しそうに笑う二人は本当に口には表せないほど胸が締め付けられる




でもそれにしたって私は二人のことを本当に心配したからこそ、嘘喧嘩は許せないから二人の頬をつねって許してあげよう




また次やったら許さないからね





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