大間違い・三毛猫ちゃん様リクエスト ページ34
『うっそーん……何、この雨』
完全にゲリラ豪雨並みじゃん。横殴りの雨なので、屋根の下にいる私にも容赦なく雨粒が中る。お蔭でずぶ濡れだ。
……。仕方ない、腹を決めよう。どうせもう濡れてるし、帰って乾かせばいいだけの事。
と思い、何も考えず外に飛び出した。取り敢えず先刻の私をぶん殴りたい。
ゲリラ豪雨並みだから当然と云えば当然なのだが、風も強い。先程から足をとられてばかりだ。
「ッ……!?凪さん!」
聞き覚えのある声がした。声の主は私を傘の中に入れる。
『……安吾さん?』
「凪さん、その恰好……!」
安吾さんは取り敢えず、と叫んだ。
「僕の家へ来て下さい!」
__
_
『うう……すみません……』
「いえ、その……大丈夫ですよ」
安吾さんは少し目を逸らしながら答えた。
__結局私は安吾さんの家にお邪魔する事になった。服も濡れていたので、風呂と服を借りている。ちょっとサイズが大きくて、谷崎君みたいになってるのは致し方ない。
『本当に御免なさい……、服が乾いたら帰りますから!』
「ああ、はい」
少し顔が赤い安吾さん。何故だろう?
『あの……如何かしました?』
「……服、大きいですか」
『え?ああ、まあ__私の背、平均ぐらいだと思うんですけど』
この世界、殆どの人は背が高いからなあ。今もずるずる落ちてきてるし。
『ええと……』
「風呂、入ってきます」
私が会話の糸口を探していると、安吾さんは唐突に立ち上がった。
『え、ああ__はい』
……何の罰ゲェム、これ?
『うっわ』
「は?」
私は風呂から出てきた安吾さんを見て、思わず云った。
だって安吾さん、色気がヤバいんだもの。髪から水が滴り落ちて、何と云うか……“水も滴るいい男”?
けっ、これだからイケメンは。
「何です?」
『うあっ!?』
ぐいっと顔を近付けてきた安吾さんに、私は思わずのけ反る。反射的に顔が赤くなったのは仕方がない。
「……。貴女が悪いんですよ」
『え、』
視界が反転した。安吾さんは私の上に覆い被さる。
『え、ちょ……え?』
何、これ?
戸惑う私を他所に、安吾さんは云った。
「僕が清廉潔白な紳士だと思ったら、大間違いです。__それぐらい、」
理解してくださいね?
……私はもう絶対に安吾さんの家へは寄らない、と決意したのだった。
ゴーゴリとポオとマークの甘め・ドS軍団様リクエスト→←猟犬部隊との甘い日々 弐
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白夜の世界 - 2次元大好き野郎さん» コメントありがとう御座いますッ!最高でしたか!よかった!何かちょっとリクと違うかなって思ってたんですけど……嬉しいです! (2019年7月7日 20時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き野郎 - コメント遅れてしまってすいません!まじ最高です! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 6de8be71fd (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - オンさん» 応援ありがとう御座います……!更新頑張ります!遅いけど!出来るだけ!遅いけど! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - 白夜の世界さん» はい!大丈夫です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - わたあめさん» は、はい!難しそうですが、頑張ります!太宰さんと太宰さん(黒の時代)逢わせちゃってもいいですか? (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年4月7日 16時