検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:175,298 hit

旧双黒と温泉旅館で遭遇 弐 ページ29

ドアの呼び鈴が鳴った。



『はい、何でしょう?…中也さん』

「太宰は来たか?」

『いえ、来てませんが』



ほ、と胸を撫で下ろす中也さん。



「あいつ、本当に夜這いしかねなかッたからな…」

『はい?』



いや、何でもねェ、と中也さんは首を振った。



「訊きたかったのはそれだけだ。……ああ、それと。太宰が来ても絶対ドアを開けるンじゃねえぞ」

『? はあ』



じゃあな、と中也さんは背を向ける。


『あ、ちょっと待って下さい!』

「ン?」

『私の部屋で休みませんか?持参のお茶を持って来たんです!』



と云うと、何故か中也さんは妖しく目を細めた。



「……まァ、此れは不可抗力だよなァ?」

『え?』



ニヤッと中也さんは笑った。



「いいぜ、“頂く”わ」

『ええ!』



私が部屋に上がると、中也さんも上がる。否、上がらなかった。



「……何だァ?太宰」

「それはこっちの台詞だよ、中也。“私の”凪ちゃんと、何しようとしてたのかなあ?」



中也さんの後ろに、太宰さんが立っていた。笑顔だが、少し顔が引き攣っている。



「別に?頂こうとしただけだぜ、俺は」

「へぇ……何を?」

「別に何でもいいだろ?」



え?何、お茶飲まないの?



「手前は呼ばれてねェだろうが、さっさと出てけ」

「生憎その願いは聞き届けられないなぁ」

『え、別に太宰さんも飲んでもいいですけど』



お茶飲みたいの?



「ほらー、凪ちゃんもこう云ってる事だし」

「おい凪、よく考えろ。こいつと一緒に飲んだッて何もいい事ねェぞ」

「は?それは中也の方でしょ?」

「ああン?聞き捨てならねェな」

『……』



そのまま二人は口論を始める。

私はそっとドアを閉めた。


……理由?面倒くさいから。








__
_


『っつー事があったんですよ』

「へェ。太宰も随分と大胆じゃないか」

「温泉……僕、温泉行った事ないです!」

『楽しかったよー』

「ねえ凪ちゃん!結局あの後何してたの!?」

『え……寝てました』

「非道い!」

双黒が逆トリ・月煌様リクエスト→←旧双黒と温泉旅館で遭遇・Ruka様リクエスト



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (161 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
223人がお気に入り
設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 番外編   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白夜の世界 - 2次元大好き野郎さん» コメントありがとう御座いますッ!最高でしたか!よかった!何かちょっとリクと違うかなって思ってたんですけど……嬉しいです! (2019年7月7日 20時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き野郎 - コメント遅れてしまってすいません!まじ最高です! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 6de8be71fd (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - オンさん» 応援ありがとう御座います……!更新頑張ります!遅いけど!出来るだけ!遅いけど! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - 白夜の世界さん» はい!大丈夫です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - わたあめさん» は、はい!難しそうですが、頑張ります!太宰さんと太宰さん(黒の時代)逢わせちゃってもいいですか? (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/  
作成日時:2019年4月7日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。